2020年2月1日-。東京都中央区にて「deleteC 2020 -HOPE-」と題して、「みんなの力で、がんを治せる病気にするプロジェクト」deleteC初となる寄付先がん治療研究の発表及び寄付の授与、deleteCの活動報告、そしてdeleteCの取り組みをきっかけにどんな応援ができるかを語り合う「deleteC フューチャーセッション」を開催。
会場には、医師・医療関係者や、がん経験者、企業関係者など173名がこのプロジェクトに賛同し、応援に駆け付けた。
イベントタイトル名の「deleteC 2020-HOPE-」には「〜Planting seeds of HOPE〜希望の種を応援しよう」という想いが込められている。
目次
『deleteC』とは
deleteCプロジェクトに参加する企業・団体・自治体・個人が自身のブランドロゴや商品、またはサービス名から「C」の文字を消したり、deleteCのロゴやコンセプトカラーを使うなどして、オリジナル商品・サービスを製作・販売・提供。
その購入・利用金額の一部がdeleteCに送られ、がん治療研究への寄付金として届けられる。いつもの暮らしの中で、それぞれのかたちで、無理なく応援ができ、気づきや関心を生み出すことを促進する団体である。
がん経験者でもある中島 ナオ氏、フリーディレクター小国 士朗氏がNPO法人deleteCの代表理事を務め、2019年2月4日の発足から、発足後約50社を超える企業・団体が賛同している。
“がんは「いつかなくなる病気」だと言われています。ならば、その「いつか」を待つだけでなく、1日でも早く手繰り寄せたい。1日でも早く歩み寄りたい。”という、中島氏の熱い想いから始まった本プロジェクトは、個人や企業からの寄付に加え、ジャパンラグビー トップリーグにて「deleteCマッチ」と題して、選手たちと募金を呼び掛けるなど、その取り組みは広がりつつある。
尚、2月1日のイベント開催のための支援基金については、READYFORクラウドファンディングを通じ、目標額の1,200,000円を超え、最終的に1,645,000円の寄付が集まった。
deleteCの仕組みについて
プロジェクトに参加する企業・団体・自治体・個人が自身のブランドロゴや商品、またはサービス名から「C」の文字を消したり、deleteCのロゴやコンセプトカラーを使うなどして、オリジナル商品・サービスを製作・販売・提供。
その購入・利用金額の一部がdeleteCに送られ、がん治療研究への寄付金となり、暮らしの中で、それぞれのかたちで、無理なく応援ができ、気づきや関心を生み出すことを目標としている。
毎年2月、集められた寄付金は、がんの治療研究を行う医師や研究者、研究機関に届けられる。
オンコロにおいては、オリジナルポストカードを制作。
オンコロ主催のセミナーやイベントブースで2020年2月より販売し、deleteCへの全額寄付を予定している。
今回選出された臨床研究テーマ
寄付先となるがん治療研究は、がん臨床試験の専門的知見を有する医師のほか、がん経験者、パートナー企業、deleteCメンバーといった多様な視点から構成される、deleteC選考委員会*によって選ばれた。
選考委員や議論の内容は、常に寄付の公平性と透明性を追求している。
*2019年度deleteC選考委員
● テキサス大学MDアンダーソンがんセンター 乳腺腫瘍内科部門 教授 上野 直人 先生
● 国立研究開発法人 国立がん研究センター東病院 病院長 大津 敦 先生
● 埼玉医科大学 国際医療センター 院長補佐 包括的がんセンター長 婦人科腫瘍科 教授 藤原 恵一 先生
● 一般社団法人CSRプロジェクト 桜井 なおみ氏
● サントリー食品インターナショナル株式会社 ジャパン事業本部 ブランド開発事業部課長 阿部泰丈氏
● カフェ・カンパニー株式会社 カフェスタイル事業部 マネージャー兼コーヒー統括ディレクター 和田剛氏
● 特定非営利活動法人deleteC 運営メンバー(4名)
選考プロセスを経て、寄付金を渡し、社会に広く啓発したい研究テーマを「D&I」部門(ドネート&インフォーム部門)として2つを選出。
さらに、寄付対象とはならなかったものの、広く社会に知ってもらいたい研究テーマを「I部門(インフォーム部門)」として2つを発表。
「D&I」(Donate and Inform)部門
「早期子宮頸がんに対するセンチネルリンパ節生検併用による侵襲の軽減とQOL改善を目指した標準治療法確立のための国際共同第Ⅲ相試験」
~埼玉医科大学国際医療センター 婦人科腫瘍科 助教 藪野彰先生~
「網羅的遺伝子解析による小児がんの治療法成績改善」
~名古屋大学医学部附属病院 ゲノム医療センター 病院講師 奥野友介先生~
「I」(Inform)部門
「がん領域における次世代のClinical Investigators 育成のためのワークショップ」
~国立がん研究センター中央病院 副院長・消化管内科科長 朴成和先生~
「固形がん患者における初回治療前の包括的ゲノムプロファイル検査の有用性を評価する前向き観察研究」
~国立がん研究センター中央病院 副院長・先端医療科長 山本昇先生~
「くらいものをあかるく、おもいものをかるく、かたいものをやわらかく」
今後も私たちは誰もが参加できて、みんなでがんの治療研究を応援できる仕組みを作り、「がんを治せる病気にする日」を1日でも早く手繰り寄せたい。
中島氏は、「deleteC」プロジェクトを進めていく上で、「暗いものを明るく、重いものを軽く、かたいものを柔らかく」という姿勢を大事にしている。
deleteCの目的は「みんなの力でがんを治せるようにする」ことを目指しているが、この言葉が「deleteC」の道しるべとなっている。
「deleteC」からのメッセージ
選考を通じて、医師・研究者の方の想いに触れる事でその研究内容、そしてお一人お一人と向き合う中で、改めてこの取り組みの意義、同じ意思を持って立ち向かう方々を心から「応援したい」と思っています。
日本のがん治療研究に「応援」が必要であることをチーム全体で理解することができました。
小さな一歩かもしれないけれど、今を生きるわたしたちにとって、きっと大切な一歩になっていくと信じています。
deleteC HP : https://www.delete-c.com/