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STAMP阻害剤セムブリックス、新規作用機序を有する慢性骨髄性白血病治療薬として新発売

5月25日、ノバルティスファーマ株式会社は、セムブリックス錠(一般名:アシミニブ塩酸塩、以下セムブリックス)について、前治療薬に抵抗性または不耐容の慢性骨髄性白血病CML)を適応症として販売を開始したと発表した。

セムブリックスは、これまでにCMLの標準治療として選択されていた分子標的薬であるチロシンキナーゼ阻害剤(TKI)と異なり、STAMP阻害という新規の作用機序を持つCML治療薬である。STAMP阻害作用は、ABLミリストイルポケットを特異的に標的としている。

CMLでTKIによる治療を受けている患者のうち約半数は、TKIに抵抗性を示すもしくは副作用により不耐容となるなどが要因で治療選択肢が限られるという課題があった。セムブリックスは2剤以上のTKIによる治療を行ったTKI抵抗性を示すCML患者への治療選択肢になるとともに、白血病細胞を過剰生産する原因の1つと考えらえているBCR-ABL1遺伝子変異を克服できる可能性がある。

ノバルティス ファーマ社の代表取締役であるレオ・リー氏は、ニュースリリースにて「CML治療はこの20年間でめざましい進歩を遂げていますが、これまでのTKI治療では効果が十分に得られていない、また副作用により日常生活に支障を来すような患者さんもいらっしゃいます。今回の『セムブリックス』発売により、こうした患者さんにも新しい治療選択肢を提供することが可能になったことを大変嬉しく思います。ノバルティスは患者さんの治療、生活の質の向上に貢献することを目指して、今後も、CML治療に真剣に取り組んでまいります」と述べている。

慢性骨髄性白血病(CML)とは(参考:Final 5-Year Study Results of DASISION: The Dasatinib Versus Imatinib Study in Treatment-Naïve Chronic Myeloid Leukemia Patients Trial
白血病とは、何かしらの原因によりがん化した白血病細胞が骨髄内で増殖する血液がん。慢性骨髄性白血病(CML)は、5年かけて白血病細胞が骨髄と血液内でゆっくりと増える慢性期の後、悪性化した細胞が増加し、数ヶ月のうちに血液細胞の機能が失われて症状が急速に悪化する。

参照元:
ノバルティスファーマ株式会社 ニュースリリース

 

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