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末梢性T細胞リンパ腫の新薬ムンデシン(フォロデシン)について
末梢性T細胞リンパ腫の治療の基本はCHOP療法です。ALK陽性か陰性かにより予後、治療成績に違いこそはありますか、初期治療はCHOPが第一選択薬として推奨されています。
CHOP療法の治療成績は良好なため、一次治療に効果を示す末梢性T細胞リンパ腫患者さんの予後は良いのですが、問題は再発、もしくは難治性を示した時です。
The British Columbia Cancer Agencyによるレトロスペクティブ試験の結果によれば、初回治療後に再発、または難治性を示した末梢性T細胞リンパ腫患者さんの全生存期間期間中央値は6.5ヶ月と非常に悪いことが判っています。
そのため、再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫の新しい治療方法の確立が求められていましたが、
ムンデシン(フォロデシン)
がこの期待に応えてくれる可能性があります。
ムンデシン(フォロデシン)の薬剤概要
製品名
ムンデシン®カプセル100mg
一般名
フォロデシン塩酸塩(Forodesine)
用法用量
フォロデシンとして1回300mgを1日2回経口投与
効能効果
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫(PTCL)
主な副作用
リンパ球減少、白血球減少、貧血、好中球減少、鼻咽頭炎、頭痛、帯状疱疹、低アルブミン血症、発疹、血小板減少、アラニンアミノトランスフェラーゼ増加、アスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ増加、尿中蛋白陽性、便秘、サイトメガロウイルス感染、不眠症
製造承認日
2017年3月30日(日本)
薬価
・ムンデシンカプセル100mg:2617円
ムンデシン(フォロデシン)の作用機序
ムンデシンは世界で初めて有効性が確認された新規作用機序のPNP阻害剤です。PNPを阻害することにより細胞内に2-デオキシグアノシン三リン酸を蓄積させ、アポトーシスを誘導し、T細胞由来の腫瘍細胞の増殖を抑制すると考えられています。
ムンデシン(フォロデシン)の最新文献
1)国内第Ⅰ/Ⅱ相臨床試験(FDS-J02試験)
文献の概要
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫の日本人患者さん41例に対して、ムンデシン(フォロデシン)300mgを1日2回、28日間連続経口投与し、その有効性(奏効率)を検証した試験。結果、41例中9例(4例CR、5例PR)で奏効が認められた。
文献の出典
不明
文献の発刊日
不明
ムンデシン(フォロデシン)の口コミ
その他医療関係者のコメント
forodesineは日本人の再発・難治性T/NK細胞リンパ腫にも安全に投与【血液学会2011】 http://t.co/lYrTx3HM #NMonl
— 日経メディカル (@NMonl) October 17, 2011
ムンデシン(フォロデシン)の治験情報
1)Phase I/II Clinical Study of Forodesine in Japanese Recurrent/Refractory Peripheral T-cell Lymphoma Patients
治験の概要
再発又は難治性の末梢性T細胞リンパ腫患者さんに対して、1日2回ムンデシン(フォロデシン) 300mgを投与して、その有効性、安全性、薬物動態を検証する治験
治験の期限
2015年12月
参考資料
1)ムンディファーマ株式会社プレスリリース
2)造血器腫瘍診療ガイドライン