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精液が生活習慣と密接に関連、前立腺がんのバイオマーカーとしても期待

人々の生活習慣が精液と密接に関わることを10月6日株式会社ダンテが発表した。
これまで精液は豚など家畜の分野での研究が先行しており、人間は精液採取が可能な検査機器を備えている医療機関が少なく、採取・研究されることが限られてきた。
また世界的にみても血液検査に比べてエビデンスが非常に少なく、同社は世界初の精液成分分析を行う企業として研究にあたる。

精液は男性の体力低下やホルモン不足、さらにはがんリスクを如実に反映することから、クラウドファンディングにて資金を募り精液検体を集め、精液中の栄養素・酵素の測定法の確立を目指す。
検査項目としては精液中亜鉛検査、精液中テストステロン検査、精液中スペルミン検査、精液中クレアチン検査の4項目で、2018年度中に日本抗加齢医学会等で検査結果の発表を予定している。

2018年4月には精液検査キットの一般発売を予定しており、初年度は5000検体、2020年には10万検体の精液検査データベースの構築を目指す。価格については未定だが、代表取締役CEO滝本陽介氏は「できるだけ手の届きやすい価格で販売したい」と述べている。
データベースを元にエビデンスを構築し、バイオマーカーの探索の他、男性用の特定保健用食品(トクホ)や機能性表示食品など食品分野での活用も検討している。

がん分野については、取材に対し取締役CMO順天堂大の堀江重郎教授(泌尿器科)は「前立腺がんでバイオマーカーを研究中」とのことで、前立腺がんへの貢献も期待される。

株式会社ダンテ「世界初!精液を男性の検査として確立させたい!」のクラウドファインディングページ

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