ドキソルビシン塩酸塩とは、アントラサイクリン系の抗腫瘍性抗生物質です。アドリアマイシンと呼ぶこともあります。
ドキソルビシンはストレプトマイセス・ピウセチウスという細菌の培養液から発見されました。
DNAの塩基対間に挿入し、DNAの複製、RNAの合成を阻害することにより、抗腫瘍効果を示します。
悪性リンパ腫の治療で行われるCHOP療法で使われるお薬です。
ドキソルビシンをリポソームという80-100nmのカプセルに詰め込んだドキシルという薬もあり、卵巣がんの治療などに使用されます。ドキソルビシンでは蓄積性の心毒性が現れることが分かっており、生涯の総投与量は500 mg/m2までとされています。
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