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【オンコロメルマガ】がん検診における腫瘍マーカーの罠[vol.238]

オンコロの中山です。

私は、腫瘍マーカーが少し高めです。

先月、がん検診を受けるついでにオプションでついている腫瘍マーカーを測ったところ、少し高めの数値が出ました。

ただ、あまり気にしていないです。

なぜかというと、私は逆流性食道炎があり、恐らくその影響で腫瘍マーカーが上がったのだろうと思ったからです。

意外と知られていないことなのですが、がんでなくても、生活習慣や薬などの影響で腫瘍マーカーのデータが変わることがあります。

「腫瘍マーカーが高め=がん」ではありません。

むしろ少し高めくらいではがんであることはごく稀です。
また、国もがん検診での腫瘍マーカー検査を推奨していない状況です。
(例外:高齢男性の前立腺がんの腫瘍マーカー「PSA」の検査)

もともと、私は臨床検査技師の仕事をしていました。
だから、このようにあまり不安の少ない解釈ができたのですが、一般の方の中には、とても不安に思う方もいらっしゃるかもしれないと思いました。

ちなみに、がん検診を受けたクリニックでは、このデータに関する解釈の仕方の説明はありませんでした。

現在、がんの早期発見の為の技術が開発されていますが、その開発と同時に得られたデータを
「どのように解釈したらいいか」
「どのように向き合っていくべきか」
その検査を受けた人にしっかりと説明できる医療体制づくりも必要なことだと感じました。

早期発見の為にがん検診で腫瘍マーカーを検査する場合には、検査目的と結果について十分に理解したうえで検討していただければと思います。

中山 裕樹

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