がんになっても、
夢を見るのをあきらめない
そんな奴らの集まる熱いイベント
その名も ドヤフェス!
この連載では発起人である肝臓がんサバイバー松崎匡さんがドヤフェス開催に向けて奮闘する姿をブログ形式でお伝えしていきます。笑いあり、涙あり、そしてお金はない!の実録物語を是非ご堪能ください!
オンコロ掲載 松崎さんの体験談はコチラ
第1回はコチラ
第2回 「そうだ!ライブやろう!」
前回書いたように「何だか夢がねえな…」と思っていても何も変わらない。こういう閉塞感に包まれて毎日を過ごすのは、とっても良くない。長年の入退院の繰り返しの毎日で学んだことだ。
ここ2年ほど、様々な場所で自分の「がん体験」などをお話しさせていただいたりする機会が増えて、フェイスブック等で発信することもしてきたことで、僕はかなり前向きに病気とお付き合いすることが出来るようになった。こんなきっかけをくれた方々にはとても感謝している。がん体験者の方、これからがんになる(かも?)知れない人にもお勧めする。
しかし、あとどれくらいこんな元気な状況でいられるかわからない僕にとって、「もしかしたらこれが最後になる?」時に一番やりたい事かと問われれば「うーん…」と考えてしまう。
がん体験をお話したり、多くの同じような状況の方と共有することはすごく大事なのだが、僕にとってそれはあくまでも「止まり木」のようなものだと思っている。いつかは止まり木から飛び立つ、そのための力を蓄える場なのであり、それが「夢」かと問われたらどうも違うのである。
「がんにさえならなかったら、僕の(私の)人生は違っていた…」とか言っても何も変わらないし、「がんになったおかげでこんな風になれた…」なんて純粋な気持ちは入院中に確かに思うことがあったりもしたが、そんなに真っ白な人生を今まで送ってはこなかった僕はしばらくすると忘れる「不純な人間」だ。
「止まり木」から飛び立って何をするんだ?まつちゃき?
これが最後のチャンスだとしたら何を僕はやりたいんだろう?
・・・そうだ!ライブやろう!・・・
がんになってから何度も考えながら、一度も実現していないこと(汗)今度こそ実現させたい!そんな風に僕は思った。先ほど言った「がんになったおかげで・・・」ではないが「治療法がなくなってきたおかげで、今度こそはやり遂げよう!そう思えたのもがんになったおかげ・・・」と真似てみたがやはりしっくりこない(苦笑)
身体の中身はともかくとして、これだけ動けるのは最後だと思ってやれるところまでやってみようと重たい腰を上げたのであった。
しか―し!早速しまってあった僕の「伝説のギター、奥井 香モデル」を出して肩にかけてみると…
「ギターってこんなに重たかった?」気持ちはギターヒーローなのだが、5分と立っていられなかったのだった(汗)
そして、治療のダメージがあると出てくる関連痛?右肩がしびれて動かなくなる、という事態に襲われて早くも挫折しそうになるのであった・・・
つづく
ドヤフェスを応援したい方はコチラ
※朝日新聞社のクラウドファンディングサイトに飛びます。