目次
ポイント
本試験は、再発性の多発性骨髄腫患者に対して、アフレセルチブを単剤又はベルケイドと併用して使用したときの安全性や薬物動態を確認する第1相臨床試験です。
<一般的な説明>
試験概要
この治験は、再発のみられた多発性骨髄腫患者に対してAfuresertib(アフレセルチブ)を単独投与またはボルテゾミブ(ベルケイド)及びデキサメタゾンとの併用療法として用いて、その安全性や薬物動態をみる試験です。
治験薬剤の説明
がん細胞では、AKTという遺伝子の働きによって細胞増殖が行われます。Afuresertibは、AKT及びAKTの活性化に関係するPI3Kという酵素の働きを阻害し、細胞分裂や細胞死、細胞内分泌を阻害することでがん抑制効果を示します。
主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 20歳以上の方
- 再発性の多発性骨髄腫と診断された方
- ECOGパフォーマンスステータスが0-1の方
- 1ライン以上の治療を行った後に再発の見られた方(幹細胞移植もカウントされる)
この試験の対象とならない方
- 28日以内に何らかの多発性骨髄腫に対する治療を行った方
- 30日以内に治験薬を投与された方
- 過去にPI3K/AKT阻害薬を投与された方
- 何らかの阻害薬や食事療法の適用のある方
- 現在ステロイド薬を使用している方
- コントロール不良な糖尿病の方
- 臨床的に重要な疾患をお持ちの方
臨床試験公開情報
JAPIC No : JapicCTI-142575 (最終更新日2015/2/4)詳細はコチラ
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02177682 (最終更新日2016/2/1)詳細はコチラ
治験概要
Afuresertibの日本人再発性多発性骨髄腫患者を対象とした第1相試験
対象がん種 | 多発性骨髄腫 |
フェーズ | P1 |
実施期間 | 2014年8月~2015年10月 |
実施国 | 日本 |
目標症例 | 18 |
状況 | 募集中 |
手法 | ランダム化、オープンラベル |
GSK2110183(一般名:Afuresertib、商品名:—) | |
種類 | AKT阻害薬 |
投与経路 | 経口投与 |
<専門的な説明>
試験概要
Afuresertib単独療法並びにafuresertibとボルテゾミブ及びデキサメタゾン併用療法の忍容性、安全性及び薬物動態を検討する(JAPIC)
治験薬剤の説明
An orally bioavailable inhibitor of the serine/threonine protein kinase Akt (protein kinase B) with potential antineoplastic activity. Afuresertib binds to and inhibits the activity of Akt, which may result in inhibition of the PI3K/Akt signaling pathway and tumor cell proliferation and the induction of tumor cell apoptosis. Activation of the PI3K/Akt signaling pathway is frequently associated with tumorigenesis and dysregulated PI3K/Akt signaling may contribute to tumor resistance to a variety of antineoplastic agents.
(National Cancer Institute HPより:http://www.cancer.gov/publications/dictionaries/cancer-drug?cdrid=642287)
注意
・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。
臨床試験(治験)とは
・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
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初回作成:川村 千恵