高血圧クリーゼ
高血圧クリーゼとは、血圧が著しく上昇することにより、脳、心臓、腎臓などの臓器に障害が起こるか、障害が起こりそうな状態のことです。高血圧性緊急症、高血圧緊急症とも呼ばれます。クリーゼという言葉は、英語のクライシスに相当するドイツ語で、「危機的な状態に陥っている」ことを意味しています。高血圧クリーゼにより不可逆的な臓器障害が起こると致命的であることから、直ちに血圧を下げる必要があります。褐色細胞腫という腫瘍では、腫瘍細胞から急激に「カテコールアミン」が分泌されることにより、高血圧クリーゼを起こすことが知られており、褐色細胞腫クリーゼと呼ばれています。また、血管新生を抑える抗がん剤(VEGFやVEGFRの阻害剤)の副作用で起こることもあります。
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