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治療支援デジタルサービスを展開する株式会社ウェルビーは、患者さんと医師間における治療方針選択時のコミュニケーションである、Shared Decision Making(SDM)をサポートする新サービス「Welbyマイチョイス」を開発し、本年10月より提供を開始する。
治療方針を選択するにあたっては、個々の患者さんの病状やこれまでの治療効果、候補となる治療選択肢の有効性や副作用のリスク、投薬方法やスケジュール、経済負担など、さまざまな側面を考慮して検討が行われるが、個々の患者さんの病状、ライフスタイルや価値観を考慮したうえで、適切な治療選択肢の候補を提示し、限られた診療時間で患者さん・ご家族の前提知識に合わせて、分かりやすく患者さんに説明するのは容易なことではない。
「Welbyマイチョイス」は、多くの治療選択肢の中から、患者さんに提示する療選択肢を医師がピックアップし、ピックアップされた治療選択肢についての注意すべき副作用、費用、投薬方法とスケジュールなどを一覧で表示する。
第一弾として、2016年10月から、血液がんの一種「多発性骨髄腫」向けに提供開始する。多発性骨髄腫は近年、新薬が次々と発売され、治療選択肢が複雑化・多様化している疾患で、国内患者数は18,000人*。多発性骨髄腫向け「Welbyマイチョイス」開発にあたっては、帝京大学ちば総合医療センター 血液内科などと連携している。
*平成 26 年人口動態統計・患者調査(厚生労働省大臣官房統計情報部)
治療に関する意思決定に患者自身の参加を促しながら「患者と医療者が共に参加するヘルスケアにおける意思決定のプロセス」。治療効果や副作用などについて不確実性が伴う治療においては、医療者が最善のエビデンスに基づく治療選択肢と、それぞれの選択肢に関する利益・不利益についての情報を提供したうえで、患者さんと医療者が対話を重ねながら、納得できる最善の方針を探すコミュニケーションが重要となる。
「Welbyマイチョイス」がこうしたShared Decision Makingという意思決定プロセスの実践の一助になることを期待する。
※出典:「Shared Decision Makingとは-患者とのコミュニケーションを考える」 清水千佳子(国立研究開発法人国立がん研究センター 中央病院乳腺・腫瘍内科外来医長) CLINICIAN ’15 No.643
記事:加藤 テイジ