9月30日、エーザイ株式会社は、マルチキナーゼ阻害剤レンバチニブ(レンビマ)とmTOR阻害薬エベロリムス(アフィニトール)または免疫チェックポイント阻害薬PD-1抗体ペムブロリズマブ(キイトルーダ)との2つの併用療法に関して、進行性腎細胞がんの一次治療を対象としたグローバル臨床第III相試験(307試験、CLEAR試験)を開始することを発表した。
進行腎細胞がん対象 初回治療における「スーテント」 vs 「レンビマ+アフィニトール」 vs 「レンビマ+キイトルーダ」の第3相試験
CLEAR 試験(Comparison of the efficacy and safety of Lenvatinib in combination with Everolimus or pembrolizumab versus sunitinib alone in first-line treatment of subjects with Advanced Renal cell carcinoma)は、進行性腎細胞がんの患者様を対象とした「レンビマ/アフィニトール」および「レンビマ/キートルーダ」併用投与群の2群と、一次治療の標準療法であるスーテント(スーテント)単剤投与群との有効性と安全性を比較する、多施設共同、無作為化、非盲検の臨床第III相試験である。本試験では、無増悪生存期間(progression-free survival: PFS)を主要評価項目として評価するとのことだ。
現在、レンバチニブは、甲状腺がんに係る適応で米国・日本・欧州など45カ国以上で承認を取得している。また米国では、「血管新生阻害薬の前治療歴を有する進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応で、2016年5月に適応追加の承認を取得しており、欧州においても「血管内皮増殖因子を標的とした薬剤の前治療歴を有する成人での進行性腎細胞がんに対するエベロリムスとの併用療法」の適応で 2016 年 8 月に承認を取得した。
記事:可知 健太
2016年10月3日、現在、clinical trials.govおよびJAPICに情報が掲載されておらず、実際の登録開始は先かもしれません。