2018年11月1日、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社のプレスリリースにて未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者に対する抗CD20モノクローナル抗体薬であるオビヌツズマブ(商品名ガザイバ;以下ガザイバ)+BCL-2阻害薬であるベネトクラクス併用療法の有効性を比較検証した第Ⅲ相のCLL14試験(NCT02242942)の結果が公表された。
CLL14試験とは、未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者(N=432人)に対してガザイバ+ベネトクラクス併用療法を投与する群、または標準治療薬であるガザイバ+クロラムブシル併用療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として治験医師判断による無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として独立評価機関による無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)などを比較検証した無作為化の第Ⅲ相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である治験医師判断による無増悪生存期間はガザイバ+クロラムブシル群に比べてガザイバ+ベネトクラクス群で統計学有意に延長し、主要評価項目を達成した。一方の安全性として、本試験で確認された治療関連有害事象は既存の臨床試験で確認されているガザイバ+ベネトクラクス併用療法の安全性プロファイルと一致しており、新たに確認された治療関連有害事象はなかった。
以上のCLL14試験の結果よりエフ・ホフマン・ラ・ロシュ社・最高医学責任者兼国際開発責任者であるSandra Horning氏は次のようなコメントを述べている。“CLL14試験は、未治療の慢性リンパ性白血病(CLL)患者さんに対するガザイバ+ベネトクラクス併用療法の有効性を証明した最初の第Ⅲ相試験である。化学療法フリーによる治療をいち早く臨床に届けるため、我々は政府当局との話し合いを今後進めていきます。”