・59歳以下のホルモン受容体陽性HER2陰性閉経前進行性乳がん患者が対象の第3相試験
・ファーストライン治療としてのホルモン療法+リボシクリブの有効性・安全性をホルモン療法+プラセボと比較検証
・無増悪生存期間はリボシクリブ群23.8ヶ月対プラセボ群13ヶ月、全生存率は70.2%対46%だった
2019年5月31日から6月4日までアメリカ合衆国・イリノイ州・シカゴで開催された米国臨床腫瘍学会(ASCO 2019)にて、ホルモン受容体陽性HER2陰性閉経前進行性乳がん患者に対するファーストライン治療としてのホルモン療法+CDK4/6阻害薬であるリボシクリブ併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のMONALEESA-7試験(NCT02278120)の結果がUCLA Jonsson Comprehensive Cancer Center in Los AngelesのSara A. Hurvitz氏らにより公表された。
MONALEESA-7試験とは、59歳以下のホルモン受容体陽性HER2陰性閉経前進行性乳がん患者(N=672人)に対するファーストライン治療としてのリボシクリブ+タモキシフェン併用療法(N=87人)もしくはリボシクリブ+非ステロイド性アロマターゼ阻害薬併用療法(N=248人)を投与する群、またはプラセボ+タモキシフェン併用療法(N=90人)もしくはリボシクリブ+非ステロイド性アロマターゼ阻害剤併用療法(N=247人)を投与する群に1:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)、全生存期間(OS)を比較検証した国際多施設共同二重盲検下の第3相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はリボシクリブ群23.8ヶ月に対してプラセボ群13ヶ月を示した。また、治療開始42ヶ月後の副次評価項目である全生存率(OS)はリボシクリブ群70.2%に対してプラセボ群46%を示し、リボシクリブ群で死亡(OS)のリスクを29%減少した。
以上のMONALEESA-7試験の結果よりUCLA Jonsson Comprehensive Cancer Center in Los Angeles・Sara A. Hurvitz氏らは以下のように結論を述べている。”ホルモン受容体陽性HER2陰性閉経前進行性乳がん患者に対するファーストライン治療としてのリボシクリブ+ホルモン療法併用は、本患者に対して初めて全生存期間(OS)の改善効果を証明しました。”