・治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者を対象とした試験のプール解析結果
・2レジメン治療以降の治療としてオプジーボ単剤療法を投与、有効性を検証
・長期間に渡って全生存期間を改善し、その有効性はドセタキセルよりも良好
2019年8月14日、医学誌『The Lancet Onoclogy』にて治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)単剤療法の有効性を検証したプール解析の結果がDuke Cancer InstituteのScott J Antonia氏らにより公表された。
本試験は、治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対して2レジメン治療以降の治療としてオプジーボ単剤療法を投与し、主要評価項目として全生存期間(OS)を検証したプール解析試験である。なお、プール解析の対象としてはCheckMate-017試験、CheckMate-057試験, CheckMate-063試験、CheckMate-003試験に登録され、少なくともフォローアップ期間値4年を経過している患者である。
本試験の結果、主要評価項目である4年全生存率(OS)は全患者群(N=664人)で14%(95%信頼区間:11%-17%)、PD-L1発現率1%以上の患者群で19%(95%信頼区間:15%-24%)、PD-L1発現率1%未満の患者群で11%(95%信頼区間:7%-16%)を示した。
また、ドセタキセルに対するオプジーボ単剤療法の有効性を比較検証したCheckMate-017試験、CheckMate-057試験における4年全生存率(OS)はオプジーボ群で14%(95%信頼区間:11%-18%)に対してドセタキセル群で5%(95%信頼区間:3%-7%)を示した。
以上のプール解析の結果よりScott J Antonia氏らは以下のように結論を述べている。”治療歴のある進行性非小細胞肺がん患者に対する抗PD-1抗体薬オプジーボ単剤療法は、長期間に渡って全生存期間(OS)を改善し、その有効性はドセタキセルよりも良好でした。”