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乳がんによる全死亡率は女性に比べて男性で高率である

この記事の3つのポイント
・乳がんとして診断された米国人患者が対象のコホート研究
・乳がん診断後の全死亡率における性別的な違いを検証
・死亡率は女性に比べて男性の方が高率だった

2019年9月19日、医学誌『JAMA Oncology』にて乳がん診断後の全死亡率における性別的な違いを比較検証したレジストリを用いたコホート研究の結果がVanderbilt-Ingram Cancer CenterのFei Wang氏らにより公表された。

本試験は、2004年1月1日より2014年12月31日の間でNational Cancer Databaseにて乳がんとして診断された米国人患者(N=181万6733人、男性1万6025人、女性180万708人)を対象にして主要評価項目として全生存期間OS)、副次評価項目として3年全死亡率、5年全死亡率を比較検証したコホート研究である。

本試験の結果、主要評価項目である全生存率(OS)は男性群45.8%(95%信頼区間:49.5-54.0%)に対して女性群60.4%(95%信頼区間:58.7-62.0%)、3年生存率は男性群86.4%(95%信頼区間:85.9-87.0%)に対して女性群91.7%(95%信頼区間:91.7-91.8%)、5年生存率は男性群77.6%(95%信頼区間:76.8-78.3%)に対して女性群86.4%(95%信頼区間:86.4-86.5%)を示した。なお、本結果はエストロゲン受容体、HER2受容体ステータス、年齢等の患者背景に関係なく確認された。

以上のコホート研究の結果よりFei Wang氏らは以下のように結論を述べている。”乳がん診断後の患者の死亡率は女性に比べて男性の方が高率であることが本試験の結果より判りました。”

Overall Mortality After Diagnosis of Breast Cancer in Men vs Women.(JAMA Oncol. 2019 Sep 19.doi:10.1001/jamaoncol.2019.2803.)

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