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腫瘍融解ウイルス製剤テロメライシン、食道がん患者を対象とした放射線併用の第2相試験で第1例目への投与を開始

2020年3月4日、オンコリスバイオファーマ株式会社は、がんに対するウイルス療法である「テロメライシン(OBP-301) 」について、ライセンス先である中外製薬株式会社から3月3日に「局所進行食道癌患者を対象とした OBP-301・放射線併用療法による第II相試験」の第1例目の投与が開始された旨の報告を受けたと発表した。

同試験は、手術不能・化学放射線療法不適応の食道がん患者を対象とし、合計37例を目標症例数として進められている。試験デザインは、プラセボ(偽薬)群の無い単群試験であり、国内多施設で実施される。

なお、テロメライシンは、厚生労働省の定める先駆け審査指定制度の対象品目に指定され、「優先相談」「事前評価」「優先審査」を受けることが可能。同社は、「中外製薬が同制度のメリットを活かして承認申請を行うことで、速やかにテロメライシンが承認に至ることを期待しています」としている。

テロメライシン(OBP-301)は、がん細胞で特異的に増殖することで、がん細胞を破壊できるように遺伝子改変された5型のアデノウイルス。5型のアデノウイルス自体は風邪症状を引き起こすものであり、自然界の空気中に存在する。がんのウイルス療法であるテロメライシンは、テロメラーゼ活性の高いがん細胞で特異的に増殖。がん細胞を溶解させる強い抗腫瘍活性を示すことや、正常な細胞の中では増殖能力が極めて低いという特性から、臨床的な安全性を保つことが期待されている。

参照元:
オンコリスバイオファーマ株式会社IRリリース

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