この記事の3つのポイント
・治療歴のあるp16ink4A欠損悪性中皮腫患者が対象の第2相試験
・ベージニオ単剤療法の有効性・安全性を検証
・12週時点の病勢コントロール率54%を示し、主要評価項目の基準を達成した
・治療歴のあるp16ink4A欠損悪性中皮腫患者が対象の第2相試験
・ベージニオ単剤療法の有効性・安全性を検証
・12週時点の病勢コントロール率54%を示し、主要評価項目の基準を達成した
2022年2月11日、医学誌『The Lancet Oncology』にて治療歴のあるp16ink4A欠損悪性中皮腫患者に対するCDK4/6阻害薬ベージニオ(一般名:アベマシクリブ、以下ベージニオ)単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のMiST2試験(NCT03654833)の結果がLeicester Cancer Research CentreのDean A Fennell氏らにより公表された。
MiST2試験は、プラチナ系抗がん剤療法歴のあるp16ink4A欠損悪性中皮腫患者(N=26人)に対して28日を1サイクルとして1日2回ベージニオ200mg単剤療法を24週間実施し、主要評価項目として12週時点の病勢コントロール率(DCR:完全奏効、部分奏効、病勢安定の奏効として定義)を検証したオープンラベルシングルアームの第2相試験である。
本試験のフォローアップ期間中央値18.4週時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である12週時点の病勢コントロール率(DCR)は54%(N=14人、95%信頼区間:36~71%)を示し、主要評価項目達成基準である11人以上の患者で病勢安定(SD)以上の奏効が確認された。一方の安定性として、グレード3以上の治療関連有害事象(TRAE)発症率は27%(N=8人)を示した。重篤な有害事象(SAE)発症率は23%(N=6人)の患者で確認され、4%(N=1人)の患者で治療中止に至った。
以上のMiST2試験の結果よりDean A Fennell氏らは「プラチナ系抗がん剤療法歴のあるp16ink4A欠損悪性中皮腫患者に対してベージニオ単剤療法は、12週時点の病勢コントロール率(DCR)の主要評価項目達成基準を達成しました」と結論を述べている。
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