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・未治療の切除不能肝細胞がん患者が対象の第3相試験
・テセントリク+アバスチン併用療法の有効性・安全性をネクサバール単剤と比較検証
・全生存期間、無増悪生存期間はテセントリク+アバスチン併用群で統計学的有意に改善
2019年10月21日、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社のプレスリリースにて未治療の切除不能肝細胞がん患者に対する抗PD-L1抗体薬であるアテゾリズマブ(商品名テセントリク;以下テセントリク)+ベバシズマブ(商品名アバスチン;以下アバスチン)併用療法の有効性、安全性を比較検証した第3相のIMbrave150試験(NCT03434379)の主要評価項目の結果が公表された。
IMbrave150試験とは、未治療の切除不能肝細胞がん患者(N=501人)に対して21日を1サイクルとして1日目にテセントリク1200mg+1日目にアバスチン15mg/kg併用療法を投与する群、または1日2回ソラフェニブ(商品名ネクサバール;以下ネクサバール)400mg単剤療法を投与する群に2対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)、病勢進行またの期間(TTP)などを比較検証した国際多施設共同オープンラベルの第3相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)、無増悪生存期間(PFS)はネクサバール群に比べてテセントリク+アバスチン併用群で統計学的有意に改善することが示された。なお、試験結果の詳細については近々開催される学会にて公表される。一方の安全性としては、既存の臨床試験で確認されているテセントリクの安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。
以上のIMbrave150試験の主要評価項目の結果を受けて、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社のChief Medical OfficerであるLevi Garraway氏は以下のようにコメントを述べている。”未治療の切除不能肝細胞がんにおける現在の標準治療はネクサバール単剤療法です。本治療に対してテセントリク+アバスチン併用療法が全生存期間(OS)を統計学的有意に改善することを示したのは、10年来の出来事であり、我々はこの結果を大変嬉しく思います。”