本試験は、進行悪性胸膜中皮腫の一次治療として、標準療法(シスプラチン+ペメトレキセド)に免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ(オプジーボ)を併用したときの有効性と安全性を確認する臨床試験です。
目次
<一般的な説明>
試験概要
未治療の外科的切除不能の進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫に対する初回化学療法としての標準療法(シスプラチン、ペメトレキセド療法)にオプジーボを加えた3剤併用化学療法の有効性及び安全性について、多施設共同非盲検非対照試験により検討する臨床試験となります。
「シスプラチン+ペメトレキセド+オプジーボ」
主な参加条件等
この試験の対象となりうる方
- 20歳以上の方
- 病理学的に悪性胸膜中皮腫と診断された方
- 未治療の外科的切除不能の進行又は転移性の悪性胸膜中皮腫患者
- PD-L1発現解析に用いる腫瘍組織(保存組織又は直近で採取した生検組織)を提供できる方
- 登録前7日以内に酸素補充を行わない状態で、安静時にパルスオキシメーターにて測定した経皮的酸素飽和度が94%以上の方
- 登録前7日以内に実施した最新の臨床検査値が規定された基準を満たす方
- modifiedレシストにて画像による効果判定の評価が可能な方
- ECOG PS(パフォーマンスステータス) 0又は1の方
この試験の対象とならない方
- 抗体製剤を含む他の薬剤に対する高度の過敏反応の合併又は既往を有する方
- 自己免疫疾患の合併又は慢性的あるいは再発性の自己免疫疾患の既往を有する方
- 重複がんを有する方
- 脳又は髄膜に転移巣を有する方
- 画像診断又は臨床所見により診断された間質性肺疾患若しくは肺線維症の合併又は既往を有する方
- 憩室炎又は症候性消化管潰瘍疾患を合併している方
- 2週間に1回を超える頻度で排液を必要とする胸水の貯留を認める方
- 治療を必要とする心嚢液又は腹水の貯留を認める方
- 腫瘍に関連する疼痛が安定せず、管理不能な方
- 登録前180日以内に一過性脳虚血発作、脳血管発作、血栓症又は血栓塞栓症(肺動脈塞栓症又は深部静脈血栓症)の既往を有する方
- 管理不能又は重大な心血管疾患を有する方
- 管理不能な糖尿病を合併している方
- 抗凝固療法を受けている又はそれらを必要とする疾患を有する方
- 治療を必要とする全身性感染症を有する方
- HIVへの感染が明らかな方
- HTLV-1抗体検査、HBs抗原検査又はHCV抗体検査のいずれかが陽性の患者。また、HBs抗原検査が陰性であるが、HBs抗体検査又はHBc抗体検査のいずれかが陽性かつHBV-DNA 定量が検出感度以上の方
- 過去にT細胞制御を目的とした抗体療法若しくは薬物療法の前治療歴を有する方
- 登録前14日以内に局所又は表面麻酔を伴う手術療法を受けた方
- 登録前28日以内に全身麻酔を伴う手術療法を受けた方
- 登録前14日以内に胸膜癒着術を受けた方(ピシバニールによるものを除く)
- 登録前28日以内にピシバニールによる胸膜癒着術を受けた方
- 心膜癒着術あるいは腹膜癒着術の既往のある方
- 登録前14日以内に疼痛緩和を目的とした放射線療法を受けた方
- 登録前56日以内に放射性医薬品(検査及び診断を目的とした放射性医薬品の使用を除く)の投与を受けた方
- 登録前28日(抗体製剤の場合は90日)以内に他の未承認薬の投与を受けた方
- 登録前28日以内に全身性副腎皮質ホルモン又は免疫抑制剤の投与を受けた方
- 認知症の合併などにより同意能力を欠く状態であると判断される方
- その他、治験責任医師等が治験対象として不適当と判断した方
目標症例数
18例
治験実施医療機関
岡山大学病院(岡山県)、独立行政法人労働者健康安全機構岡山労災病院(岡山県)、独立行政法人国立病院機構山口宇部医療センター(山口県)、独立行政法人国立病院機構四国がんセンター(愛媛県)
臨床試験公開情報
UMIN試験ID :UMIN000030892(最終更新日2018/7/23)詳細はコチラ
注意
・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
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・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。
臨床試験(治験)とは
・当サイトは積極的に日本で実施されている臨床試験情報(治験)を紹介していますが、臨床試験は効果や安全性を確認することが主たる目的となる場合が多く、確立されている治療法を示しているものではありません。参加を検討する際には、臨床試験のリスクとベネフィットをよく理解してください。宜しければ、「もっと知ってほしい薬の開発と臨床試験のこと」をご参照ください。
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初回作成:可知 健太