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NTRK遺伝子変異陽性進行性固形がん患者に対するROS1/TRK阻害薬エヌトレクチニブ、客観的奏効率57.4%を示す

この記事の3つのポイント
・NTRK遺伝子変異陽性固形がん患者に対するエヌトレクチニブ単剤療法有効性を検証した試験の統合解析の結果
・第Ⅱ相のSTARTRK-2試験、第I相のSTARTRK-1試験、ALKA試験の3試験で解析
・エントレクチニブ単剤療法は難治性の固形がん患者さんに対しても有効性が示された

2018年10月19日~23日までドイツ・ミュンヘンで開催されている欧州臨床腫瘍学会(ESMO2018)にてNTRK融合遺伝子陽性局所進行性固形がん患者に対するROS1/TRK阻害薬であるエヌトレクチニブ単剤療法の有効性を検証した第Ⅱ相のSTARTRK-2試験、第I相のSTARTRK-1試験、ALKA試験の3試験の統合解析の結果が公表された。

STARTRK-1試験、STARTRK-2試験とは、NTRK1/2/3またはROS1融合遺伝子陽性進行性固形がん患者に対してエヌトレクチニブ単剤療法の安全性、有効性を検証した第I/Ⅱ相試験。ALKA試験とは、TRK融合遺伝子、ROS1融合遺伝子、またはALK融合遺伝子陽性進行性固形がん患者に対してエヌトレクチニブ単剤療法の安全性、有効性を検証した第I相試験である。

本試験の統合解析の結果、NTRK融合遺伝子陽性局所進行性固形がん患者に対するエヌトレクチニブ単剤療法の客観的奏効率ORR)は57.4%、また奏効持続期間(DOR中央値は10.4ヶ月を示した。そして、この奏効率は10種類の様々な固形がん、中枢神経系CNS)に転移を有する固形がん患者においても確認された。一方の安全性として、治療関連有害事象(TRAE)は既存の臨床試験で確認されているエヌトレクチニブ単剤療法の安全性プロファイルと一致しており、本試験で新たに確認された有害事象(AE)はなかった。

以上の統合解析の結果を受けて、エフ・ホフマン・ラ・ロシュ社・最高医学責任者兼国際開発責任者であるSandra Horning氏は以下のようにコメントを述べている。“本試験の結果より、エヌトレクチニブ単剤療法は難治性の固形がん患者さんに対しても有効性があることが示唆されました。”

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