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完全切除後非小細胞肺がん 術後補助化学療法後のS-588410による第2相試験

目次

<一般的な説明>

試験概要

この試験は医師主導治験です。根治的切除を行ったステージ1b~3a期の非小細胞肺がん患者に対してS-588410による維持療法(全身療法終了後に再発リスクを軽減するために行う治療)を行い、有効性安全性を評価する試験です。試験は、切除手術後に白金製剤を含む全身化学療法を行ったことがあり、かつ、ヒト白血球抗原HLA-A*24:02をお持ちの方を対象にして行います。

治験薬剤の説明

がん細胞は正常な細胞よりも早く増殖するため、増殖時に必要となるタンパク質に由来するペプチドが細胞の表面に多く発現しています。体内の免疫細胞は、このペプチドを見分けてがん細胞を攻撃します。がんペプチドワクチンはこのペプチドと同じ構造をしているので、それに反応する免疫細胞を体内で増やし、がん細胞を破壊する作用を強めることができます完全切除された非小細胞肺がんに対する術後補助化学療法後のS-588410によるペプチドワクチン維持療法の第2相試験 。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

  1. 20歳以上の方
  2. 組織学的に非小細胞肺がんと診断された方
  3. 手術において完全切除(肺葉切除術以上を含む肺切除術)および系統的リンパ節郭清(ND2a以上)が実施され、その後、白金製剤を含む術後補助化学療法を完遂(3~4サイクル)した方
  4. ヒト白血球抗原HLA-A*24:02を保有することが確認された方
  5. 術後補助化学療法完遂後でかつ登録前6週以内の画像検査において非小細胞肺がんの再発や転移を認めない方
  6. 術後補助化学療法の最終投与から12週以内にS-588410の投与が開始できる方
  7. ECOG PSが0~1の方

この試験の対象とならない方

  1. 活動性の重複がんを有する方
  2. 治験期間中に抗悪性腫瘍薬、全身性免疫抑制薬、全身性副腎皮質ステロイド、放射線療法、免疫療法、温熱療法、外科的療法のいずれかにより治療予定のある方
  3. 臨床的に重要な肝障害、腎障害、心疾患、肺疾患、血液疾患、代謝性疾患の合併症をお持ちの方
  4. 過去に同一アミノ酸配列からなるペプチドワクチンを投与された方
  5. 半減期の5倍の期間以内に他の治療薬を投与された方

臨床試験公開情報

JAPIC No : –
UMIN試験ID : UMIN000016979 (最終更新日2015/8/11) リンクはコチラ
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT02410369 (最終更新日2015/8/11) リンクはコチラ

臨床試験(治験)データ

完全切除された非小細胞肺がんに対する術後補助化学療法後のS-588410によるペプチドワクチン維持療法の第2相試験

対象がん種 非小細胞肺がん
フェーズ P2
実施期間 2015年3月~2020年3月
実施国 日本
目標症例 60
状況 募集中
手法 ランダム化、二重盲検
被験薬名 S-588410(一般名:―――――、 商品名:―――――)
種類 ペプチドワクチン製剤
投与経路 経口/静脈内投与

<専門的な説明>

試験概要

ペプチドワクチン製剤S-588410の臨床開発を行う医師主導治験 (第2相試験)を実施する。根治的切除された病理病期Ib/II/IIIa期・非小細胞肺がん(60例)の 術後補助化学療法として白金製剤を含む全身化学療法を施行されたHLA-A*24:02保有患者に、 S-588410による維持療法を施行し、その有効性(無再発生存期間)と安全性を評価する。

治験薬剤の説明

適切な表記なし(塩野義製薬)

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

初回更新:川村 千恵

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