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肝細胞がん一次治療の10年ぶりの新薬登場、レンビマ承認

2018年3月23日、 エーザイ株式会社と米メルク社は、マルチキナーゼ阻害薬レンビマ(一般名レンバチニブ)について、日本において新たに「切除不能な肝細胞がん」の効能・効果追加の承認を取得したことを発表した。今回の承認はレンビマについて、日本における肝細胞がんの全身化学療法一次治療薬として、約10年ぶりの新たな治療選択 肢の追加となる。

今回の承認は、エーザイが実施したレンビマの全身化学療法歴のない切除不能な肝細胞がんの患者様を対象とした第3相試験(304/REFLECT試験)の結果に基づく。

本試験の結果、 レンビマは、標準治療薬であるネクサバール(一般名ソラフェニブ)を対照として、全生存期間中央値)の統計学的な非劣性を証明し(レンビマ群 13.6 カ月 vs ソラフェニブ群 12.3 カ月、ハザード比 0.92)、主要評価項目を達成した。

また、副次評価項目である無増悪生存期間(ハザード比 0.66、p < 0.00001)、無増悪期間(ハザード比 0.63、p < 0.00001)、および奏効率(レンビマ群24% vs ネクサバール群9%、p < 0.00001)について、ネクサバールに対して、統計学的に有意かつ臨床的に意義のある改善を示した。

さらに、全般的なクオリティ・オ ブ・ライフ(QOL)の評価において、ネクサバールと比較して、痛みや下痢などの QOLの悪化を遅延した(名目 p値 < 0.05)。

本試験のレンビマ投与群で高頻度に確認された有害事象は、高血圧(42%)、下痢(39%)、食欲減退(34%)、体重減少(31%)、疲労 (30%)であり、これまでに認められた安全性プロファイルと同様だった。

(文:可知 健太)

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