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標準治療抵抗性の進行性大腸がん患者に対する抗PD-L1抗体薬イミフィンジ+抗CTLA-4抗体薬トレメリムマブ、全生存期間(OS)を統計学的有意に改善する

2019年1月17日~1月19日まで米国・サンフランシスコで開催されていた消化器癌シンポジウム(ASCO GI 2019)にて複数治療歴のある進行性大腸がん患者に対する抗PD-L1抗体薬であるデュルバルマブ(商品名イミフィンジ;以下イミフィンジ)+抗CTLA-4抗体薬であるトレメリムマブ+支持療法BSC;以下BSC)併用療法有効性安全性を検証した第2相のCCTG CO.26試験(NCT02870920)の結果がPrincess Margaret Cancer Centre・Eric Xueyu Chen氏らにより公表された。

CCTG CO.26試験とは、フッ化ピリミジン系製剤、イリノテカン、オキサリプラチン、抗EGFR抗体薬であるセツキシマブ、パニツムマブ、抗VEGF抗体薬であるベバシズマブなどの標準治療に抵抗性を示した進行性大腸がん患者(N=179人)に対して28日を1サイクルとしてイミフィンジ1500mg+トレメリムマブ75mg(初回4サイクルまで)+BSC併用療法を投与する群、またはBSC療法を投与する群に2:1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間OS)、副次評価項目として無増悪生存期間PFS)、安全性などを比較検証した第2相試験である。

本試験の追跡期間中央値15.2ヶ月時点における結果、全生存期間(OS)中央値はイミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用群6.6ヶ月に対してBSC群4.1ヶ月、イミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用群で死亡(OS)のリスクを28%統計学的有意に減少(HR:0.72,90%信頼区間:0.54–0.97,P=0.07)した。

副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)中央値はイミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用群1.8ヶ月に対してBSC群1.9ヶ月、イミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを1%増加(HR:1.01,90%信頼区間:0.76–1.34,P=0.97)した。

一方の安全性として、イミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用群で統計学的有意に高率なグレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)は腹痛、疲労感、食欲不振、リンパ球減少症であった。

以上のCCTG CO.26試験の結果よりPrincess Margaret Cancer Centre・Eric Xueyu Chen氏らは以下のように結論を述べている。”本試験は、ミスマッチ修復機構の欠損(dMMR)のない進行性大腸がん患者に対する免疫チェックポイント阻害薬の有効性を示した初の臨床試験です。複数治療歴のある進行性大腸がん患者に対し、イミフィンジ+トレメリムマブ+BSC併用療法は全生存期間(OS)を統計学的有意に改善しました。”

CCTG CO.26 trial: A phase II randomized study of durvalumab (D) plus tremelimumab (T) and best supportive care (BSC) versus BSC alone in patients (pts) with advanced refractory colorectal carcinoma (rCRC).(ASCO GI 2019, Abstract Np.481)

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