この記事の3つのポイント
・FDAはIDH1変異を有する新規急性骨髄性白血病患者に対するイボシデニブの1st治療の効果効能を追加承認
・この効果効能は75歳以上または強力な化学療法による治療ができない合併症を有する患者のみ
・承認根拠となった第1相試験では、主要評価項目の奏効率は42.9%だった
・FDAはIDH1変異を有する新規急性骨髄性白血病患者に対するイボシデニブの1st治療の効果効能を追加承認
・この効果効能は75歳以上または強力な化学療法による治療ができない合併症を有する患者のみ
・承認根拠となった第1相試験では、主要評価項目の奏効率は42.9%だった
2019年5月2日、米国食品医薬品局(FDA)はIDH1阻害薬であるイボシデニブ(商品名Tibsovo)がIDH1変異を有する新規急性骨髄性白血病(AML)患者に対するファーストライン治療としての効果効能を新たに追加承認したことを公表した。なお、本効果効能は75歳以上または強力な化学療法による治療ができない合併症を有する患者に対してのみの条件付きである。
今回の承認根拠は、オープンラベル単群多施設である第1相AG120-C-001試験(NCT02074839)に基づいている。AG120-C-001試験とは、年齢75歳以上、ECOG Performance Status2以上、または強力な化学療法による治療ができない合併症を有するいずれかの新規急性骨髄性白血病(AML)患者(N=28人)に対して1日1回イボシデニブ500mg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として安全性、奏効率(RR)などを検証した試験である。
本試験の結果、主要評価項目である奏効率(RR)は、完全寛解(CR)と部分的血液学的回復を伴う完全寛解(CRh)を合わせた率であり、42.9%(95%信頼区間:24.5%–62.8%)を示した。一方の安全性として、25%以上の患者で確認された有害事象(AE)は下痢、疲労、浮腫、食欲減退、白血球増加症、悪心、関節痛、腹痛、呼吸困難、分化症候群、筋肉痛であった。
FDA Approves First-Line Ivosidenib for IDH1-Mutated AML(The ASCO Post, Posted: 5/3/2019)
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