・治療歴のある再発難治性古典的ホジキンリンパ腫患者が対象の第1/2相試験
・オプジーボ+アドセトリス併用療法の有効性・安全性を検証
・全患者群における客観的奏効率は85%、完全奏効率は67%を示した
2019年12月7日より10日まで米国フロリダ州オーランドで開催された第61回米国血液学会(ASH2019)にて、治療歴のある再発難治性古典的ホジキンリンパ腫患者に対する抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CD30モノクローナル抗体であるブレンツキシマブベドチン(商品名アドセトリス;以下アドセトリス)併用療法の有効性、安全性を検証した第1/2相試験(NCT02572167)の結果がMemorial Sloan Kettering Cancer CenterのAlison J. Moskowitz氏らにより公表された。
本試験は、治療歴のある再発難治性古典的ホジキンリンパ腫患者(N=91人)に対して21日を1サイクルとして8日目にオプジーボ3mg/kg+1日目にアドセトリス1.8mg/kg併用療法を最大4サイクルまで投与後、適応のある患者に対しては造血幹細胞移植(HSCT)を実施し、主要評価項目として完全奏効率(CR)、有害事象(AE)発現率、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)などを検証したオープンラベルシングルアームの第1/2相試験である。
本試験の結果、全患者群における客観的奏効率(ORR)85%、主要評価項目である完全奏効率(CR)は67%を示した。また、全患者群における副次評価項目である2年無増悪生存率(PFS)は78%、造血幹細胞移植(HSCT)を受けた患者群における2年無増悪生存率(PFS)は91%を示した。また、全患者群における2年全生存率(OS)は93%を示した。
一方の安全性として、オプジーボ+アドセトリス併用療法4サイクル投与後に最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は吐き気52%、インフュージョンリアクション43%であった。
以上の第1/2相試験の結果よりAlison J. Moskowitz氏らは以下のように結論を述べている。”治療歴のある再発難治性古典的ホジキンリンパ腫患者に対するオプジーボ+アドセトリス併用療法は、長期的な抗腫瘍効果を示し、忍容性も良好でした。”