9月10日、武田薬品工業株式会社は、悪性リンパ腫治療剤であるアドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下アドセトリス)について、「CD30陽性ホジキンリンパ腫」において小児のファーストライン治療に対する適応拡大の承認申請を行ったと発表した。
アドセトリスは、国内で2012年に「CD30陽性のホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫」対する希少疾病用医薬品に指定され、成人患者を対象として販売開始された。その後、「未治療のCD30陽性のホジキンリンパ腫」と「CD30陽性の末梢性T細胞リンパ腫」の成人患者の治療剤として承認を取得した。小児においては、「再発または難治性のCD30陽性のホジキンリンパ腫および末梢性T細胞リンパ腫」に対する治療剤として承認を取得している。
今回の申請は、国際共同第1/2相試験(C25004試験)の結果に基づくもの。同試験は、未治療の進行期ホジキンリンパ腫の小児患者を対象に、ファーストライン治療としてのアドセトリス+AVD(ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)併用療法の有効性と安全性を評価した第1/2相試験。
アドセトリス+AVD併用療法はホジキンリンパ腫の成人患者において標準的な一次治療のひとつであり、小児においても有用な治療選択肢として期待されている。武田薬品工業はリリースにて、「アンメットニーズの高い疾患において新たな治療薬を必要とする患者さんに一層貢献できるよう努めてまいります」と述べている。
ホジキンリンパ腫とは
悪性リンパ腫のひとつで、悪性リンパ腫の中でも発生頻度が低い疾患。小児のホジキンリンパ腫新規罹患者数は年間60人程度と推定されている。
参照元:
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース
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