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プラチナ系抗がん剤治療中に病勢進行した転移性/切除不能子宮頸がんに対する追加療法としてのキイトルーダ±アバスチン併用療法、無増悪生存期間を延長

この記事の3つのポイント
・プラチナ系抗がん剤治療中に病勢進行した転移性/切除不能子宮頸がん患者が対象の第3相試験
・追加療法としてのキイトルーダアバスチン併用療法の有効性安全性を比較検証
・全患者における無増悪生存期間はキイトルーダ±アバスチン群10.4ヶ月に対してプラセボ±アバスチン群8.2ヶ月で統計学的有意に延長した

2021年9月18日、医学誌『The New England Journal of Medicine』にてプラチナ系抗がん剤治療中に病勢進行した転移性/切除不能子宮頸がん患者に対する追加療法としての抗PD-L1抗体薬であるキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ、以下キイトルーダ)±アバスチン(一般名:ベバシズマブ)の有効性、安全性を検証した第3相試験(NCT03635567)の中間解析の結果がthe University of MilanのNicoletta Colombo氏らにより公表された。

本試験は、プラチナ系抗がん剤治療中に病勢進行した転移性/切除不能子宮頸がん患者に対して3週を1サイクルとしてキイトルーダ200mg±アバスチンを追加投与する群、もしくは3週を1サイクルとしてプラセボ±アバスチンを追加投与する群に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、全生存期間OS)を比較検証した二重盲検ランダム化の第3相試験である。

本試験の結果、主要評価項目であるPD-L1陽性(スコア1以上)群(N=548人)における無増悪生存期間(PFS)中央値はキイトルーダ±アバスチン群の10.4ヶ月に対してプラセボ±アバスチン群で8.2ヶ月と、キイトルーダ±アバスチン群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを38%減少(HR:0.62、95%信頼区間:0.50~0.77、P<0.001)した。

全患者群(N=617人)における無増悪生存期間(PFS)中央値はキイトルーダ±アバスチン群の10.4ヶ月に対してプラセボ±アバスチンで群8.2ヶ月と、キイトルーダ±アバスチン群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを35%減少(HR:0.65、95%信頼区間:0.53~0.79、P<0.001)した。

PD-L1陽性(スコア10以上)群(N=317人)における無増悪生存期間(PFS)中央値はキイトルーダ±アバスチン群の10.4ヶ月に対してプラセボ±アバスチン群で8.1ヶ月と、キイトルーダ±アバスチン群で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを42%減少(HR:0.58、95%信頼区間:0.44~0.77、P<0.001)した。

もう1つの主要評価項目であるPD-L1陽性(スコア1以上)群の24ヶ月全生存率(OS)はキイトルーダ±アバスチン群の53.0%に対してプラセボ±アバスチン群で41.7%と、キイトルーダ±アバスチン群で死亡(OS)のリスクを36%減少(HR:0.64、95%信頼区間:0.50~0.81、P<0.001)した。

全患者群の24ヶ月全生存率(OS)はキイトルーダ±アバスチン群の50.4%に対してプラセボ±アバスチン群で40.4%と、キイトルーダ±アバスチン群で死亡(OS)のリスクを33%減少(HR:0.67、95%信頼区間:0.54~0.84、P<0.001)した。

PD-L1陽性(スコア10以上)群の24ヶ月全生存率(OS)はキイトルーダ±アバスチン群の54.4%に対してプラセボ±アバスチン群で44.6%と、キイトルーダ±アバスチン群で死亡(OS)のリスクを39%減少(HR:0.61、95%信頼区間:0.44~0.84、P<0.001)した。

一方の安全性として、最も多くの患者で確認されたグレード3~5の有害事象(AE)は貧血がキイトルーダ±アバスチン群の30.3%に対してプラセボ±アバスチン群で26.9%、好中球減少症が12.4%に対して9.7%であった。

以上の第3相試験の結果よりNicoletta Colombo氏らは「プラチナ系抗癌剤治療中に病勢進行した転移性/切除不能子宮頸がん患者に対する追加療法としての抗PD-L1抗体薬キイトルーダ±ベバシズマブ併用療法は、無増悪生存期間(PFS)、全生存期間(OS)を統計学的有意に改善しました」と結論を述べている。

Pembrolizumab for Persistent, Recurrent, or Metastatic Cervical Cancer(N Engl J Med. 2021 Sep 18. doi: 10.1056/NEJMoa2112435.)

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