この記事の3つのポイント
・複数治療歴のある再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第1/2相試験
・Epcoritamab(エプコリタマブ)療法の有効性・安全性を比較検証
・全奏効率は63.1%、奏効持続期間は12ヶ月を示した
・複数治療歴のある再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫患者が対象の第1/2相試験
・Epcoritamab(エプコリタマブ)療法の有効性・安全性を比較検証
・全奏効率は63.1%、奏効持続期間は12ヶ月を示した
4月13日、アッヴィ社のプレスリリースにて複数治療歴のある再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者に対する抗CD3/CD20二重特異性抗体であるEpcoritamab療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のEPCORE NHL-1試験(NCT04628494)の結果が公表された。
EPCORE NHL-1試験は、複数治療歴のある再発/難治性大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)患者(N=157人)に対して抗CD3/CD20二重特異性抗体Epcoritamab療法を投与し、主要評価項目として独立審査委員会(IRC)評価による全生存期間(OS)、副次評価項目として奏効持続期間(DOR)、完全奏効率(CR)、無増悪生存期間(PFS)、全奏効率(ORR)などを検証したオープンラベル多施設共同の第1/2相試験である。なお、前治療の種類としては38.9%の患者でCAR-T療法の治療歴がある。
本試験の結果、独立審査委員会(IRC)評価による全奏効率(ORR)は63.1%、奏効持続期間(DOR)中央値は12ヶ月を示した。一方の安全性として、20%以上の患者で確認された全グレードの治療関連有害事象(TRAE)はサイトカイン放出症候群(CRS)が49.7%、発熱が23.6%、倦怠感が22.9%、好中球減少症が21.7%、下痢が20.4%を示した。
また、5%以上の患者で確認されたグレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)は好中球減少症が14.6%、貧血が10.2%、好中球数減少が6.4%、血小板減少症が5.7%であった。なお、グレード3のサイトカイン放出症候群(CRS)発症率は2.5%であった。
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