5月26日、武田薬品工業株式会社は、「CD30陽性ホジキンリンパ腫」の小児の一次治療を適応として、悪性リンパ腫の治療薬であるアドセトリス(一般名:ブレンツキシマブ ベドチン、以下アドセトリス)について、国内における製造販売承認事項一部変更承認を取得したと発表した。
アドセトリスは、国内において2014年に「再発または難治性のCD30陽性ホジキンリンパ腫および未分化大細胞リンパ腫」の成人患者を対象に発売を開始、その後「未治療のCD30陽性ホジキンリンパ腫」「未治療および再発または難治性のCD30陽性末梢性T細胞リンパ腫」の成人患者を対象とした治療薬として承認を取得している。小児においては、「再発または難治性のCD30陽性のホジキンリンパ腫および末梢性T細胞リンパ腫」に対する治療薬として承認を取得、「CD30陽性ホジキンリンパ腫における小児の一次治療(ファーストライン)」ついては適応拡大承認申請を行っている。
今回の承認は国際共同臨床第1/2相試験(C25004試験)の結果に基づくもの。同試験は未治療の進行期古典的ホジキンリンパ腫の小児患児を対象に、一次治療としてアドセトリス+AVD(ドキソルビシン+ビンブラスチン+ダカルバジン)併用療法を実施し、有効性と安全性を評価した臨床試験である。同試験の結果、小児におけるアドセトリスの推奨用量、有効性・安全性が示された。
武田薬品の日本オンコロジー事業部長の堀井貴史氏は、「アドセトリスは日本において2014年に発売して以来、適応追加を重ね、多くの悪性リンパ腫患者さんの治療に貢献しています。このたび、国内の未治療のCD30陽性の小児ホジキンリンパ腫患者さんに、アドセトリスを新たな治療選択肢として提供できることを嬉しく思います」と述べるとともに、「当社は、この治療法を必要とする患者さんにいち早く、そして確実にお届けできるよう引き続き努めてまいります」と語っている。
参照元:
武田薬品工業株式会社 ニュースリリース