・ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬治療歴のある再発/難治性マントル細胞リンパ腫患者が対象の第2相試験
・CAR-T細胞療法であるKTE-X19単剤療法の有効性・安全性を検証
・客観的奏効率は91%、完全奏効率は68%を示した
6月4日、医学誌『Journal of Clinical Oncology』にてブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬治療歴のある再発/難治性マントル細胞リンパ腫に対する抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法であるKTE-X19単剤療法の有効性、安全性を検証した第2相のZUMA-2試験(NCT02601313)の3年フォローアップ解析の結果がMD Anderson Cancer CenterのMichael Wang氏らにより公表された。
ZUMA-2試験は、ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬治療歴のある再発/難治性マントル細胞リンパ腫に対してKTE-X19単剤療法(2×106CARTcells/kg)を投与し、主要評価項目として客観的奏効率(ORR)等を検証した第2相試験である。
本試験のフォローアップ期間中央値35.6ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である客観的奏効率(ORR)は91%(95%信頼区間:81.8-96.7%)、完全奏効率(CR)は68%(95%信頼区間:55.2-78.5%)を示した。
また、奏効持続期間(DOR)中央値は28.2ヶ月(95%信頼区間:13.5-47.1ヶ月)、無増悪生存期間(PFS)中央値は25.8ヶ月(95%信頼区間:9.6-47.6ヶ月)、全生存期間(OS)中央値は46.6ヶ月(95%信頼区間:24.9ヶ月-未到達)それぞれ示した。
以上のZUMA-2試験の3年フォローアップ解析の結果よりMichael Wang氏らは「ブルトン型チロシンキナーゼ(BTK)阻害薬治療歴のある再発/難治性マントル細胞リンパ腫に対する抗CD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法であるKTE-X19単剤療法は、長期的な抗腫瘍効果を示しました」と結論を述べている。