※本記事はEvaluate社の許可のもと、オンコロが翻訳したものです。内容および解釈については英語の原文を優先します。正確な内容については原文をお読みください。
今日(10月25日)明らかになった胆管がんに対する一次治療としての重要な試験であるTopaz-1試験におけるイミフィンジ(一般名:デュルバルマブ)の成功は、予想外とも言えるだろう。
胆管がんとして知られるこの稀な悪性腫瘍の治療は、最近になってようやく進展が見られたが、これは米Incyte社のPemazyre(ペミガチニブ)や米Bridgebio社のTruseltiq(一般名:インフィグラチニブ、Infigratinib)のような分子標的薬によるものである。
一方、腫瘍免疫学分野では、米ブリストル・マイヤーズ スクイブ社のオプジーボ(一般名:ニボルマブ)が初期の、アカデミア主導の試験で「控えめな」効果しか得られず、独メルク社の融合タンパク質であるビントラフスプ アルファは寛解率の基準値を達成できないなど、空振りが続いている。
このような失敗に加えて、市場が小さいためか、PD-(L)1阻害薬に関する製薬会社の活動は控えめだ。しかし、英アストラゼネカ社の成功は、Topaz-1試験と同様の試験デザインを採用したキイトルーダ(一般名:ペムブロリズマブ)のKeynote-966試験を実施している米メルク社にとっても興味深いものだろう。
スイス・ロシュ社は、一次治療としてテセントリク(一般名:アテゾリズマブ)と化学療法にアバスチンを併用/未併用のImbrave-151試験を実施しているが、スイスのグループの最新の臨床試験概要には掲載されていない。アストラゼネカ社は、Topaz-1試験において、イミフィンジと化学療法の併用が化学療法単剤よりも優れており、統計的に有意で臨床的に意味のある全生存期間(OS)の延長が得られたとしているが、全データの公開は医学学会に向けて今のところ保留されている。
患者のPD-L1陽性の重要性を評価することは、このがん種における免疫療法の可能性の程度を決定する上で、特に重要な鍵となるだろう。
■出典
Immunotherapy might work in bile duct cancer after all