2020年4月8日(米国時間)、ブリストル・マイヤーズ スクイブ社は、EGFRやALK遺伝子変異陰性の進行または再発の非小細胞肺がん(NSCLC)患者のファーストライン治療薬として、化学療法のサイクルを限定して追加したニボルマブ(商品名:オプジーボ)とイピリムマブ(商品名:ヤーボイ)の併用療法の生物学的製剤承認一部変更申請(sBLA)を米国食品医薬品局(FDA)が受理したことを発表した。FDAは、同申請をファスト・トラックに指定するとともに、優先審査の対象として受理し、処方せん薬ユーザーフィー法(PDUFA)に基づく本申請の審査終了の目標期日を2020年8月6日とした。
また、欧州医薬品庁(EMA)は、同適応に関して、化学療法を限定して追加したオプジーボとヤーボイの併用療法の承認申請を受理した。本申請の受理により、提出が完了し、EMAの中央審査が開始される。
これは、日本において、小野薬品工業株式会社がブリストル・マイヤーズ スクイブ社と共同で行った、化学療法を限定して追加したオプジーボとヤーボイの併用療法の国内製造販売承認事項一部変更承認申請の提出に関する3月26日の発表に続くものである。
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今回の申請は、第3相CheckMate-9LA試験*の結果に基づいている。2019年10月には、同試験において、予め計画していた中間解析で、主要評価項目である全生存期間(OS)を達成したことが発表されていた。
ブリストル・マイヤーズ スクイブ社の胸部悪性腫瘍担当開発責任者であるSabine Maier氏(M.D.)は、次のように述べている。
「治療法は進歩しているものの、世界中の肺がん患者さんにはさらなる革新的な治療選択肢が必要とされており、深刻なアンメットニーズが残されています。FDAおよびEMAによる申請の受理は、肺がん患者さんにとって重要なマイルストーンであり、免疫療法薬の2剤併用療法に化学療法を限定して追加した、最初で唯一の併用療法を一日も早く患者さんにお届けできるよう規制当局と連携してまいります」
*CheckMate-9LA試験
CheckMate-9LA試験は、PD-L1発現レベルおよび腫瘍の組織型にかかわらず、進行NSCLC患者のファーストライン治療薬として、オプジーボ360mg(3週間間隔)とヤーボイ1mg/kg(6週間間隔)に化学療法(2サイクル)を追加した併用療法を、化学療法(最大4サイクル後に、適格であればペメトレキセドによる維持療法を任意で施行)と比較した多施設共同無作為化非盲検第3相臨床試験。
試験群の患者は、病勢進行または忍容できない毒性が認められるまで、最長2年間投与された。対照群の患者は、病勢進行または毒性が認められるまで、最大4サイクルの化学療法および(適格であれば)ペメトレキセドによる維持療法を任意で施行した。
同試験の主要評価項目は、ITT集団でのOS。副次評価項目は、無増悪生存期間(PFS)、奏効率(ORR)およびバイオマーカーに基づく有効性判定だった。