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非小細胞肺がん 第3世代EGFR-TKI AZD9291日本で優先審査品目指定


■この記事のポイント

・非小細胞肺がんに対するAZD9291(本年8月に承認申請済)が優先審査品目として指定された。

・これにより通常より早期承認が期待される。

・AZD9291は、日本肺癌学会と肺がん患者会と連名で早期承認の要望書を厚労省に提出している薬剤である。


 11月06日、アストラゼネカ株式会社は、EGFR T790M変異陽性の非小細胞肺がん治療薬「AZD9291」について、2015年10月29日に厚生労働省より優先審査品目に指定されたことを発表しました。
 優先審査品目とは、希少疾病医薬品等医療上特にその必要性が高いと認められる医薬品について優先して審査等を行うとされる品目であり、他の申請中の薬剤よりも優先的に審査され、通常よりも早く承認されることとなります。

 AZD9291は、「EGFR チロシンキナーゼ阻害薬の使用中又は使用後に病勢進行した、EGFR T790M 変異陽性の切除不能な進行・再発の非小細胞肺癌」を予定の適応として、当社が2015年8月に国内における承認申請を行った薬剤となります。

 日本肺癌学会と肺がん患者の会ワンステップが、2015年7月3日、EGFR T790M変異陽性NSCLC患者さんが抱えるアンメットニーズを踏まえ、学術的見地ならびに人道的見地から、AZD9291の早期承認を求める要望書を厚生労働大臣宛に提出していました。

肺がん AZD9291の早期承認の要望書を提出 肺癌学会と肺がん患者の会ワンステップ(オンコロニュース20150706)

 海外では、米国および欧州で承認申請中であり、米国食品医薬品局(FDA)からBreakthrough Therapy(画期的治療薬)に、欧州医薬品評価委員会(CHMP)から迅速審査の指定を受けています。2015年11月5日時点で、AZD9291が承認された国はありません。

アストラゼネカ社のプレスリリースはコチラ

AZD9291の最新知見としてのニュースはコチラ
T790変異を有する非小細胞肺がん AZD9291が良好な成績 WCLC2015(オンコロニュース2015/10/16)

【AZD9291の臨床試験情報】
◆AURA3
EGFR変異を有する進行非小細胞肺がんに対してEGFR阻害薬を使用した方に対するAZD9291第3相試験(募集終了?)
◆FLAURA
非小細胞肺がん対象 初回治療として第3世代EGFR-TKI阻害薬AZD9291と既存EGFR-TKI阻害薬を比較する第3相試験(オンコロ内)
◆CAURAL
治療歴有非小細胞肺がん EGFR阻害薬 AZD9291と免疫CP阻害薬MEDI4736 第3相臨床試験(中断?)(オンコロ内)
◆ADAURA
AZD9291 Versus Placebo in Patients With Stage IB-IIIA Non-small Cell Lung Carcinoma, Following Complete Tumour Resection With or Without Adjuvant Chemotherapy (ADAURA)(Clinical trials.gov)

記事:可知 健太

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