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局所進行性転移性膵がんに対するオプジーボ+ナブパクリタキセル+ゲムシタビン併用療法、客観的奏効率18%を示す

この記事の3つのポイント
・局所進行性転移性膵がん患者が対象の第1相試験
オプジーボ+ナブパクリタキセル+ゲムシタビン併用療法安全性有効性を検証
・客観的奏効率は18%、病勢コントロール率64%だった

2019年1月17日~1月19日より米国・サンフランシスコで開催されている消化器がんシンポジウム(ASCO GI 2019)にて局所進行性転移性膵がん患者に対する抗PD-1抗体薬ニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+ナブパクリタキセル+ゲムシタビン併用療法の安全性、有効性を検証した第1相試験(NCT02309177)の結果がUniversity of California Los Angeles School of MedicinetのZev A. Wainberg氏らにより公表された。

本試験は、局所進行性転移性膵がん患者に対して28日を1サイクルとして1、15日目にオプジーボ3mg/kg+1、8、15日目にナブパクリタキセル125mg/m2+ゲムシタビン1000mg/m2併用療法を病勢進行または予期せぬ有害事象発現するまで投与し、主要評価項目として用量制限毒性DLT)、重要な副次評価項目として客観的奏効率(ORR)、無増悪生存期間PFS)、全生存期間OS)などを検証した第1相試験である。

本試験に2018年7月13日時点までに登録された患者50人の背景は下記の通りである。年齢中央値は67.5歳。性別は男性56%、女性44%。ECOG Performance Statusはスコア1が63%。ベースライン時点のPD-L1発現率は1%以上が24%(N=12人)、5%以上が12%(N=6人)。

以上の背景を有する患者における本試験のフォローアップ期間中央値11.3ヶ月時点における結果は下記の通りである。主要評価項目である用量制限毒性(DLT)はグレード3の肝炎が1人の患者で確認され、その原因はナブパクリタキセルに起因するものであると考えられた。

また、グレード3または4治療関連有害事象(TRAE)発症率は96%(N=48人)を示し、10%以上の患者で確認されたグレード3または4治療関連有害事象(TRAE)は貧血36%、好中球減少症36%、胃腸障害24%、肝毒性22%、末梢神経障害16%、血小板減少症12%、大腸炎12%であった。

重要な副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は18%(N=9人)、その奏効の内訳は完全奏効(CR)2%(N=1人)、部分奏効(PR)16%(N=8人)。また、病勢コントロール率(DCR)は6ヶ月以上の病勢安定SD)46%(N=23人)を含む64%(N=32人)を示した。また、無増悪生存期間(PFS)中央値は5.5ヶ月、全生存期間(OS)中央値は9.9ヶ月を示した。

以上の第1相試験の結果よりZev A. Wainberg氏らは以下のように結論を述べている。”局所進行性転移性膵がん患者に対するオプジーボ+ナブパクリタキセル+ゲムシタビン併用療法は忍容性はあり、予期せぬ有害事象の発現も確認されませんでした。”

Phase I study of nivolumab (Nivo) + nab-paclitaxel (nab-P) + gemcitabine (Gem) in advanced pancreatic cancer (APC).(ASCO GI 2019, Presented Friday, January 18, 2019)

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