■この記事のポイント
・DPCという医療費算定制度下であると、入院下にてオプジーボが使用されないことが懸念点であった。
・故に、日本肺癌学会と肺がん患者会連絡会がオプジーボに関する声明および厚労省宛ての要望書を提出していた。
・それを受けて、中医協は通常4月のところ特例的に1月総会にてDPC出来高移行を了承した。
1月13日、中央社会保険医療協議会(中医協)は第322回総会にて、免疫チェックポイント阻害薬ニボルマブ(オプジーボ)のDPC出来高移行を了承しました。
昨年12月17日にオプジーボが非小細胞肺がん適応にて承認され、患者にとって治療選択肢が増えましたが、その薬価が高額であることから、包括支払制度となる入院時に使用すると、医療機関が損をしてしまうという現象が生じてしまう問題がありました。
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そのような状況下では、入院時でのオプジーボ投与が適切である患者さんに対して、外来での投与を行うことが懸念されました。
そこで、オプジーボ承認直前に、日本肺癌学会と肺がん患者会連絡会は「抗PD-1抗体ニボルマブ(オプジーボ)の DPC出来高移行への要望書」を提出していました。
オプジーボ使用における保険制度上の課題解決へ 肺癌学会と患者連絡会 要望書提出(オンコロニュース2015/12/11)
従来の予定では4月の中医協にて出来高移行判断が下るところ、今回、上述の要望、優先審査品目としての対応、きわめて迅速に承認されたことを踏まえて、特例的に本日の了承に至りました。今後、官報に掲載以降適応となります。
今後、安全下にて使用できる状況となると考えられます。
記事:可知 健太
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