3月2日、厚生労働省 薬事・食品衛生審議会医薬品第二部会が開催され、がん関連では以下の適応追加が了承された。なお、これらの薬剤の承認は早ければ3月末、遅くとも4月から5月となる予定。
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BRAF遺伝子変異陽性非小細胞肺がん適応にてタフィンラーとメキニスト併用
悪性黒色腫に適応があるBRAF阻害薬のタフィンラー(ダブラフェニブ)およびMEK阻害薬のメキニスト(トラメチニブ)。今回、これらの併用療法が、「BRAF遺伝子変異を有する切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」の適応にて了承された。非小細胞肺がんのうちBRAF遺伝子変異陽性率は1%程度となる。
ただし、いわゆるコンパニオン診断薬が承認されなければ、自費にてBRAF遺伝子変異の有無を確認しなければならず、実診療にて使用できるようになるには、まだ先かもしれない。
肝細胞がん適応にてレンビマ
マルチキナーゼ阻害薬のレンビマ(レンバチニブ)。現在、甲状腺がんにて適応がある同剤が「切除不能な肝細胞がん」の適応に加わる。肝細胞がん治療は、昨年までネクサバール(ソラフェニブ)しか治療法がなかったが、昨年承認されたレゴラフェニブ(スチバーガ)に続く。
原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫適応にてベルケイド
多発性骨髄腫治療薬であるベルケイド(ボルテゾミブ)。「原発性マクログロブリン血症およびリンパ形質細胞リンパ腫」の適応追加される予定。本適応追加は、医療上の必要性の高い未承認薬・適応外薬検討会議で「必要性が高い」とされ、医薬品部会の事前評価で公知申請が認められたものとなり、すでに保険適応が認められている。
(文:可知 健太)
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