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タグリッソ、EGFR遺伝子変異陽性の早期肺がんに対する術後補助療法の適応で一変申請

8月30日、アストラゼネカ株式会社は、上皮成長因子受容体(EGFR)チロシンキナーゼ阻害剤であるタグリッソ(一般名:オシメルチニブ、以下タグリッソ)について、EGFR遺伝子変異陽性の早期非小細胞肺がんの術後補助療法を適応として製造販売承認事項一部変更承認申請を行ったと発表した。

今回の申請は、第3相ADAURA試験の結果に基づくもの。ADAURA試験は、ステージIB期、II期、IIIA期のEGFR遺伝子変異陽性の非小細胞肺がん患者(N=682人)を対象に、1日1回タグリッソ80mgを術後補助療法として経口投与し、タグリッソの有効性安全性を評価した無作為化二重盲検プラセボ対照国際共同第3相試験である。主要評価項目はステージII期とIIIA期の無病生存期間DFS)であり、副次評価項目は全患者における無病生存期間(DFS)。同試験の結果、タグリッソの顕著な有効性を示したとして、非盲検化を2年早めて実施するよう勧告を受けた。同試験は引き続き全生存期間OS)の評価を行っている。

アストラゼネカ社執行役員で研究開発本部長の大津智子氏はプレスリリースにて「これまで早期肺がん患者さんの多くが、腫瘍切除手術を行い、化学療法による術後補助療法を受けていても再発を余儀なくされてきました。第3相ADAURA試験のデータでは、タグリッソが早期EGFR遺伝子変異陽性肺がん患者さんにおける再発または死亡のリスクを大きく低下させることが示されました。日本のNSCLC患者さんの多くがEGFR遺伝子変異を有しており、これら患者さんの予後を改善させる可能性のあるタグリッソを一日も早くお届けできるよう、承認取得に向けて努めてまいります」と述べている。

肺がんとは
肺がんは非小細胞肺がん(NSCLC)と小細胞肺がん(SCLS)に大別され、日本では罹患率、死亡率とともに効率を占めるがん種。2020年の新規罹患数は約13万人、死亡数は7万5000人と推定されている。非小細胞肺がんは、肺がんの80~85%を占め、そのうち約3~4割がEGFR遺伝子変異陽性である。約2~3割の患者は診断時に根治切除可能であるが、完全切除もしくは手術ならびに術後補助化学療法を受けても再発する。

タグリッソとは
タグリッソは第3世代の不可逆的EGFR阻害剤。日本においては「EGFRチロシンキナーゼ阻害剤に抵抗性を示すEGFR T790M変異陽性の手術不要または再発非小細胞肺がん」、「EGFR遺伝子変異陽性の手術不能または再発非小細胞肺がん」で適応症を取得している。

参照元:
アストラゼネカ株式会社 プレスリリース

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