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KRAS G12C遺伝子陽性の進行性大腸がんに対するKRAS G12C阻害薬ソトラシブ+抗EGFR抗体薬ベクティビックス併用療法、客観的奏効率27%を示す

この記事の3つのポイント
・KRAS G12C遺伝子陽性の進行性大腸がん患者が対象の第1b/2相試験
・sotorasib(ソトラシブ)+ベクティビックス併用療法有効性安全性を検証
・客観的奏効率は27%、病勢コントロール率は81%であり、良好な抗腫瘍効果を示した

2021年9月23日~26日バーチャルで開催された欧州臨床腫瘍学会(ESMO2021)にて、KRAS G12C遺伝子陽性の進行性大腸がん患者に対してKRAS G12C阻害薬であるsotorasib(ソトラシブ)+抗EGFR抗体薬であるベクティビックス(一般名:パニツムマブ、以下ベクティビックス)併用療法の有効性、安全性を検証した第1b/2相のCodeBreaK 101試験(NCT04185883)の結果が公表された。

CodeBreaK 101試験は、KRAS G12C遺伝子陽性の進行性大腸がん患者に対してsotorasib(ソトラシブ)+ベクティビックス併用療法を投与し、主要評価項目として安全性、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)、病勢コントロール率(DCR)などを検証した第2相試験である。

本試験に登録された31人の患者背景は下記の通りである。前治療歴中央値は2レジメン(1~10レジメン)を示した。以上の背景を有する患者における結果は、副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は27%で、病勢コントロール率(DCR)は81%を示した。

一方の安全性として、治療開始28日時点において用量制限毒性DLT)を発症した患者は確認されなかった。10%以上の患者で確認された治療関連有害事象(TRAE)は皮膚炎、乾燥肌、吐き気、下痢、低カリウム血症低マグネシウム血症、そう痒症および発疹であり、既存の臨床試験で確認されている安全性プロファイルと一致していた。

以上のCodeBreaK 101試験の結果より、治験代表医師であるMarwan G. Fakih氏は「KRAS G12C遺伝子陽性の進行性大腸がんの奏効率は非常に低率です。しかしながら、sotorasib(ソトラシブ)+ベクティビックス+併用療法は良好な抗腫瘍効果を示しました」と結論を述べている。

LUMAKRAS™ (Sotorasib) Combined With Vectibix® (Panitumumab) Showed Encouraging Efficacy And Safety In Patients With KRAS G12C-Mutated Colorectal Cancer(AMGEN Inc. Press Release Details)

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