この記事の3つのポイント
・前治療のある再発難治性固形がん、非ホジキンリンパ腫/ホジキンリンパ腫小児または若年者患者が対象の第1/2相試験
・抗PD-1抗体薬テセントリク単剤療法の有効性・安全性を検証
・テセントリク単剤療法の抗腫瘍効果は不十分だったが、忍容性は問題なかった
・前治療のある再発難治性固形がん、非ホジキンリンパ腫/ホジキンリンパ腫小児または若年者患者が対象の第1/2相試験
・抗PD-1抗体薬テセントリク単剤療法の有効性・安全性を検証
・テセントリク単剤療法の抗腫瘍効果は不十分だったが、忍容性は問題なかった
2019年11月25日、医学誌『The Lancet Oncology』にて前治療のある再発難治性固形がん、非ホジキンリンパ腫/ホジキンリンパ腫小児または若年者患者(年齢中央値14歳)に対する抗PD-1抗体薬であるアテゾリズマブ(商品名テセントリク:以下テセントリク)単剤療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のiMATRIX試験(NCT02541604)の結果がGustave Roussy Cancer CenterのBirgit Geoerger氏らにより公表された。
本試験は、前治療のある再発難治性固形がん、非ホジキンリンパ腫/ホジキンリンパ腫小児または若年者(N=115人)に対して21日を1サイクルとして1日目にテセントリク1200mg単剤療法を病勢進行または予期せぬ有害事象(AE)が発現するまで投与し、主要評価項目として安全性、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)を検証した第1/2相試験である。
本試験の評価可能であった87人の患者における結果、最も多くの患者で確認された全グレードの有害事象(AE)は発熱41%(N=36人)、疲労36%(N=31人)を示した。また、最も多くの患者で確認されたグレード3または4の有害事象(AE)は貧血22%(N=19人)を示した。副次評価項目である客観的奏効率(ORR)は5%(N=4人)を示した。
以上のiMATRIX試験の結果よりBirgit Geoerger氏らは以下のように結論を述べている。”前治療のある再発難治性固形がん、非ホジキンリンパ腫/ホジキンリンパ腫小児または若年者に対する抗PD-1抗体薬テセントリク単剤療法の抗腫瘍効果は不十分でしたが、忍容性は問題ありませんでした。”
×