・急性骨髄性白血病患者対象としたビダーザ+オプジーボ+ヤーボイの試験
・ビダーザ+オプジーボと比較し、有効性を検証した第Ⅱ相試験
・ビダーザ+オプジーボ群より高い奏効率を示した
2018年12月1日~4日に米国・サンディエゴで開催された第60回米国血液学会(ASH)にて、再発難治性急性骨髄性白血病患者(RRAML)に対するアザシチジン(商品名ビダーザ;以下ビダーザ)+抗PD-1抗体薬であるニボルマブ(商品名オプジーボ;以下オプジーボ)+抗CTLA-4抗体薬であるイピリムマブ(商品名ヤーボイ;以下ヤーボイ)併用療法の有効性を検証した第Ⅱ相試験の結果がThe University of Texas MD Anderson Cancer Center・Naval Daver氏により公表された。
本試験は、再発難治性急性骨髄性白血病患者に対して1日1回ビダーザ75mg/㎡+2週に1回オプジーボ3mg/kg併用療法(N=70人)を投与する群、または1日1回ビダーザ75mg/㎡+2週に1回オプジーボ3mg/kg併用療法+ヤーボイ1mg/kg併用療法(N=20人)を投与する群に分けて検証した第II相試験である。
本試験の結果、ビダーザ+オプジーボ併用療法の完全奏効(CR)は22%、1年全生存率(OS)40%、ビダーザ+オプジーボ+ヤーボイ併用療法の完全奏効(CR)は43%、1年全生存率(OS)58%を示した。なお、両群ともに最良奏効を初回投与より3ヶ月以内に達成した。
一方の安全性として、ビダーザ+オプジーボ併用療法では治療関連有害事象(TRAE)発症率11%を示し、最も多くの患者で確認されたのは肺炎、大腸炎であった。また、ビダーザ+オプジーボ+ヤーボイ併用療法ではグレード3または4の治療関連有害事象(TRAE)発症率35%を示し、その内訳は肺炎、皮膚障害、下垂体ホルモンおよび肝酵素異常、大腸炎であった。
以上の第II相試験の結果よりNaval Daver氏は以下のように結論を述べている。”再発難治性急性骨髄性白血病患者に対するビダーザ+オプジーボ+ヤーボイ併用療法は、ビダーザ+オプジーボ併用療法よりも高い完全奏効(CR)を示しました。しかしながら、本試験のビダーザ+オプジーボ+ヤーボイ併用療法の患者エントリー期間はまだ進行中ですので、引き続き追跡調査を実施してまいります。”