・再発/難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫患者が対象の第1/2相試験
・抗CD3/CD20二重特異性抗体Epcoritamab(エプコリタマブ)単剤療法の有効性・安全性を検証
・第2相試験推奨用量は40mgと決定され、客観的奏効率88%、完全奏効率38%を示した
2021年9月9日、米AbbVie社のプレスリリースにて再発/難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)患者に対する抗CD3/CD20二重特異性抗体であるEpcoritamab(エプコリタマブ)単剤療法の有効性、安全性を検証した第1/2相のEPCORE試験の結果が公表された。
EPCORE試験は、びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、濾胞性リンパ腫(FL)を含む再発/難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)患者に対してEpcoritamab 0.0128~60mg単剤療法を28日間実施し、主要評価項目として最大耐用量(MTD)、第2相試験推奨用量(RP2D)、副次評価項目として客観的奏効率(ORR)などを検証した多施設共同オープンラベルの第1/2相試験である。
本試験の結果、主要評価項目である用量制限毒性(DLT)は確認されず、第2相試験推奨用量(RP2D)はEpcoritamab 40mgとして決定された。最も多くの患者で確認された有害事象(AE)は発熱69%、サイトカイン放出症候群(CRS)59%、注射部位反応47%。 なお、グレード3以上のサイトカイン放出症候群(CRS)は確認されなかった。
第2相試験推奨用量(RP2D)群(N=8人)における客観的奏効率(ORR)は88%、完全奏効率(CR)は38%を示した。また、Epcoritamab 12~60mg群(N=22人)における客観的奏効率(ORR)は68%、完全奏効率(CR)は45%を示した。Epcoritamab 0.76~48mg単剤療法の治療を受けた再発または難治性濾胞性リンパ腫(FL)群(N=10人)の客観的奏効率(ORR)は90%、完全奏効率(CR)は50%を示した。
以上のEPCORE試験の結果より、AbbVieのglobal oncology developmentであるMohamed Zaki氏は「再発/難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫(B-NHL)患者さんに対する抗CD3/CD20二重特異性抗体Epcoritamab単剤療法は、期待のできる抗腫瘍効果を示しました」と述べている。