・移植非適応の新規多発性骨髄腫患者が対象の第3相試験
・ダラザレックス+ボルテゾミブ+メルファラン+プレドニゾロン併用療法の有効性・安全性を比較検証
・カペシタビン群で無病生存のリスクを18%減少したが、統計学的な有意差は確認されず
2019年12月7日より10日まで米国フロリダ州オーランドで開催された第61回米国血液学会(ASH2019)にて、移植非適応の新規多発性骨髄腫患者に対する抗CD38モノクローナル抗体であるダラツムマブ(商品名ダラザレックス;以下ダラザレックス)+ボルテゾミブ+メルファラン+プレドニゾロン併用療法(略称D-VMP;以下D-VMP)の有効性、安全性を比較検証したALCYONE試験(NCT02195479)の全生存期間(OS)の結果が公表された。
ALCYONE試験とは、移植非適応の新規多発性骨髄腫患者(N=706人)に対してD-VMP併用療法を投与する群(N=350人)、またはVMP併用療法を投与する群(N=356人)に1対1の割合で無作為に振り分け、主要評価項目として無増悪生存期間(PFS)、副次評価項目として全生存期間(OS)、客観的奏効率(ORR)、微小残存病変(MRD)陰性化率、安全性などを比較検証したオープンラベルの第3相試験である。
なお前回の解析結果より、主要評価項目である無増悪生存期間(PFS)はVMP併用療法に比べてD-VMP併用療法で病勢進行または死亡(PFS)のリスクを58%(HR:0.42,95%信頼区間:0.34–0.51,P< 0.0001)統計学的有意に改善することが示されている。
本試験のフォローアップ期間中央値40.1ヶ月時点における結果、副次評価項目である全生存期間(OS)はVMP併用療法に比べてD-VMP併用療法で死亡(OS)のリスクを40%(HR:0.60,95%信頼区間:0.46–0.80,P=0.0003)統計学的有意に改善することが示されている。また、3年全生存率(OS)はD-VMP併用療法群78.0%(95%信頼区間:73.2–82.0%)に対して67.9%(95%信頼区間:62.6–72.6%)を示した。
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