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国立がん研究センター東病院敷地内に新設「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」の内覧会に参加しました

  • [公開日]2022.06.27
  • [最終更新日]2022.06.24

こんにちは。オンコロの茂木です。先日、国立がん研究センター東病院(NCC東病院)敷地内にオープン予定の「三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド」の内覧会に伺ってきました。本日はその模様を、写真を交えながらお伝えします。

目次

世界最高レベルのがん医療を受けるため、遠方から通院する患者さんも

NCC東病院は、世界最高レベルのがん医療の提供と新しいがん医療の創出をミッションに掲げており、併設する先端医療開発センター(NCC-EPOC)とともに、先進的ながん治療薬・医療機器開発やゲノム医療など最先端の個別化治療を推進しています。そのため、同院には国内外から毎年30万人弱(のべ人数)のがん患者さんが来院しているそうです。

NCC-EPOCセンター長でNCC東病院先端医療科長の土井俊彦先生は記者会見で、「100キロ以上遠方から滞在する患者さんも多くいらっしゃいます。やはり朝早く来て、夜遅く帰るというのは、患者さんにとって負担になります」と語りました。

(国立がん研究センター東病院 先端医療科長 土井俊彦 先生)

前述の通り、今回オープンする三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドは、NCC東病院の敷地内に立地し、病院と隣接しているホテルです。これにより遠方からNCC東病院に通院するがん患者さんや家族の負担軽減や利便性の向上が期待されています。

このような立地を有するホテルは、海外では古くからあったようで、NCC東病院病院長の大津敦先生は記者会見で、二十数年前に留学していたテキサス大学MDアンダーソンがんセンターでの原体験を紹介。「患者さんが渡り廊下を渡った先(のホテル)から通院していました」と語り、いつか日本国内でも同様のサービスを提供できないかと考えていたそうです。

(国立がん研究センター東病院 病院長 大津敦 先生)

患者さんのニーズに応えるさまざまな客室・機能

こうした背景から設立された三井ガーデンホテル柏の葉パークサイドでは、これまでのホテルにはなかった様々なサービスや気遣いが随所に見受けられました。

まずは客室です。約22平米~最大約60平米の客室が用意されており、患者さんごとのニーズに合わせて選択が可能。どのお部屋も段差が少なく、入口や通路は万一の容態急変時にストレッチャーが入れるよう、広めに作られています。

(客室の様子①)

また、中長期の滞在にも対応できるように、キッチンや洗濯機を備えた客室もあります。さらに、一部客室は、オストメイトに対応したシンク・シャワー付のトイレや前広便座のトイレも採用されていました。

(客室の様子②)

客室内外の電話には、フロントへの直通電話だけでなく、ケアスタッフへの直通ボタンが設けられていたり、一部のトイレやお風呂にも緊急時用の呼び出しボタンが設置されていたりするなど、万が一の際にも素早く対応できるよう、各種設備が備え付けられていました。

(オストメイト対応のトイレ)


(客室備え付けの電話、ケアスタッフへの直通ボタンあり)

客室外にも手厚いサポート機能・サービスが

滞在中の患者さんを助けてくれる機能は客室以外にも。1階のカフェ&レストラン「丁字屋 KASHIWA-NO-HA」では、「やさしい朝食」をコンセプトとした朝食を提供。患者さんの体調や状態に配慮し、食事の量を調整しやすいように、小鉢で料理を提供してくれます。

(カフェ&レストラン「丁字屋 KASHIWA-NO-HA」)

朝食の時間以外でも患者さんに配慮したメニューを揃え、分量や細かな味付けなどの変更にも対応してくれるそうです。客室で食事をとりたい患者さんのために、テイクアウトメニューもあり、専用の配送ロボットが食事をお部屋まで届けてくれます(このサービスは試験運用とのこと)。

(エレベーターホールに待機する配送ロボット)

2階のラウンジにはホテル専任のケアスタッフが24時間常駐。緊急時の対応ほか、滞在中の生活をサポートしてくれます。このラウンジでは、アピアランスケアのイベントや緩和ケアのセミナーなど、宿泊されている方以外も参加可能な企画を実施予定とのことでした。

さらに、株式会社リンクアンドコミュニケーションが提供するAI健康アプリ「カロママ プラス」を活用したがん患者さん向け食事管理や株式会社NTTデータが提供する「Health Data Bank for Medical」を用いたバイタルデータ管理機能など、アプリケーションやウエアラブルデバイスを用いたデジタルサービスも提供されます。

(「Health Data Bank for Medical」の説明を行うNTTデータのスタッフさん)

どちらも患者さん本人同意があれば、ホテル内のケアスタッフがデータを閲覧することができ、体調不良時の状況確認などに生かされます。デバイスの貸し出しはホテル内に常駐するITコンシェルジュが行い、使用方法のレクチャーもしてくれるため、普段こうしたデバイスを活用していない患者さんでも安心して活用することができそうです。

(外来拡張エリアにはサロンも)

なお、ホテルの2階には、NCC東病院の外来拡張エリアも設けられています。このエリアには、10部屋もの診療室が設けられており、セカンドオピニオン外来をはじめ、胃外科、乳腺外科、眼科などの外来診療を実施する予定とのこと。一部の診療室は遠隔でのセカンドオピニオンにも対応するため、大型のモニターが設置されるなど、最新鋭の設備が備わっています。

(国立がん研究センター 東病院 副院長の林 隆一 先生が外来拡張エリアの説明に来てくださいました)

患者さんが安心して治療に臨める滞在環境の提供へ

今回、記者会見並びに内覧会に伺い、その機能・サービスの充実さを目の当たりにし、このホテルにかけるNCCE東病院と三井不動産の並々ならぬ意気込みを感じました。一部機能・サービスは実証実験中・詳細検討中とのことで、今後、患者さんやご家族にとってさらに使いやすく、安心して通院できる環境が整っていくことが期待されます。

今回紹介しきれなかった機能やホテルの予約方法などは、下記のプレスリリース及び公式サイトよりご確認ください。

参考
国立がん研究センター東病院 プレスリリース
三井ガーデンホテル柏の葉パークサイド 公式サイト

※※以下、文中に記せなかった現地画像です※※


(中長期の滞在に対応したキッチン付きの客室)


(眺めの良いお部屋もありました)


(緊急時の対応につなげるために試験導入されたAIカメラ)


(NCC東病院とホテル間を送迎するサービス車両)


(木材がふんだんに使われたロビーは、落ち着いた雰囲気でした)

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