2018年7月31日、大塚製薬株式会社、米国子会社アステックス社のプレスリリースにて未治療の急性骨髄性白血病(AML)患者に対する次世代DNAメチル化阻害薬であるグアデシタビン(SGI-110)有効性を検証した第III相のASTRAL-1試験(NCT02348489)の結果が公表された。
ASTRAL-1試験とは、強力な寛解導入療法の適応とならない未治療の急性骨髄性白血病成人患者(N=815人)に対してグアデシタビン単剤療法を投与する群、または低用量シタラビン+デシタビン+アザシチジン併用療法を投与する群に無作為に振り分け、主要評価項目として全生存期間(OS)、完全寛解(CR)率、副次評価項目として無増悪生存期間(PFS)などを比較検証した国際多施設共同為化の第III相試験です。
本試験の結果、主要評価項目である全生存期間(OS)、完全寛解(CR)率ともに統計的有意差は確認されなかった。なお、副次評価項目である無増悪生存期間(PFS)などについては現在解析中であり、試験結果の詳細については国際学会等で発表する予定である。
ASTRAL-1試験の結果を受けてアステックス社・社長兼最高医学責任者(CMO)であるMohammad Azab氏は以下のように述べている。”ASTRAL-1試験に参加した患者さんの特徴は強力な寛解導入療法の適応とならない75歳以上、ECOG Performance Statusはスコア2、3などであり、グアデシタビンの有効性を証明するのには非常に難しい集団です。この度、ASTRAL-1試験に参加してくれた患者さんをはじめご家族、医療関係者の方々には感謝を申し上げるとともに、引き続き進行中であるASTRAL-2試験、ASTRAL-3試験の完遂を目指してまいります。”
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