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進行性固形悪性腫瘍(主に乳がん、婦人科がん) AKT阻害薬AZD5363の第1相試験

  • [公開日]2016.02.04
  • [最終更新日]2017.01.24

ポイント:この試験は、乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、その他固形がん患者に対して、AKT阻害薬であるAZD5363の安全性を確認する第1相試験です。

目次

<一般的な説明>

試験概要

この試験では、進行性固形悪性腫瘍患者に対してAZD5363を投与し、その安全性及び副作用の程度を評価します。また、以後用いる薬剤の投与量を決定するとともに、AKT、PIK3CA変異をもつ進行または転移性の乳がん、婦人科がん、その他の固形がんに対する効果も検討します。

治験薬剤の説明

がん細胞では、AKTという遺伝子の働きによって細胞増殖が行われます。AZD5363は、AKT1,2,3の働きを阻害し、細胞分裂や細胞死、細胞内分泌を阻害することでがん抑制効果を示します。

主な参加条件等

この試験の対象となりうる方

  1. 20歳以上の方
  2. リンパ腫を除き、固形悪性腫瘍であることが確認されており、標準的な治療法では効かなくなった、又は標準的な治療法が存在しない方
  3. ER陽性又はHER2陽性乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、その他の固形がんであることがであることが確認されており、標準的な治療で効果が認められなくなった、又は標準的な治療法が存在しない方
  4. PIK3CA変異を有すること(パートC)、AKT1変異を有すること(パートD)、もしくはPI3K/AKT経路の制御を障害する分子的異常を有すること(パートD)が確認されている方
  5. CT、MRI、又は単純X 線撮影のいずれかの方法で評価可能な1 つ以上の病変を有する方

この試験の対象とならない方

  1. グルコース代謝に臨床的に重要な異常がみられる方
  2. がんによる脊髄圧迫または脳転移のある方
  3. AZD5363 と類似の化学構造をもつ薬剤に対する過敏症の既往歴がある方

臨床試験公開情報

JAPIC No :   JapicCTI-152844 (最終更新日2015/3/11)詳細はコチラ
ClinicalTrials.gov Identifier : NCT01226316 (最終更新日2016/8/10)詳細はコチラ

治験概要

進行固形悪性腫瘍患者を対象としたAZD5363の連日投与及び間欠投与における安全性、忍容性、薬物動態、及び抗腫瘍効果を検討する非盲検用量漸増多施設共同第1相試験

対象がん種 乳がん、卵巣がん、子宮頸がん、子宮内膜がん、
フェーズ P1
実施期間 2010年12月~2015年12月
実施国 日本、米国、カナダ、フランス、ドイツ、イタリア、スイス、シンガポール、スペイン、スウェーデン、イギリス
目標症例 170
状況 募集中
手法 オープンラベル
被験薬名 AZD5363(一般名:—、商品名:—)
種類 AKT1,2,3阻害薬
投与経路 経口投与

<専門的な説明>

試験概要

 本試験の目的は、進行固形悪性腫瘍患者を対象としてAZD5363の安全性及び忍容性を検討し、今後の臨床評価に用いる推奨用量と投与スケジュールを決定することである。また、AKTもしくはPIK3CA変異を有する進行又は転移性の乳癌、婦人科癌、その他の固形癌に対する抗腫瘍効果についても検討する。

治験薬剤の説明

A novel pyrrolopyrimidine derivative, and an orally available inhibitor of the serine/threonine protein kinase AKT (protein kinase B) with potential antineoplastic activity. AKT inhibitor AZD5363 binds to and inhibits all AKT isoforms. Inhibition of AKT prevents the phosphorylation of AKT substrates that mediate cellular processes, such as cell division, apoptosis, and glucose and fatty acid metabolism. A wide range of solid and hematological malignancies show dysregulated PI3K/AKT/mTOR signaling due to mutations in multiple signaling components. By targeting AKT, the key node in the PIK3/AKT signaling network, this agent may be used as monotherapy or combination therapy for a variety of human cancers. Check for active clinical trials using this agent.
(NCI HPより:http://www.cancer.gov/publications/dictionaries/cancer-drug?cdrid=688304

注意

・試験タイトルに英語記載がある場合、JAPIC等の日本語公開情報に掲載がないことを意味します。
・試験概要の「専門的な説明」は、JAPICやUMINに情報がある場合はそこから、ない場合はClinidcaltrials.govから転記しています。
・薬剤の「専門的な説明」は、開発企業に情報がある場合はそこから、ない場合はNCI(National Cancer Institute)から転記しています。
・専門的な記載を一般の方がわかるよう記載していますが、当社の認識が誤っていることがありますので、必ず実際の公開情報を確かめてください。
・実施医療機関は明記できませんが、実際の公開情報に明記されている場合があります。
・主な参加条件には記載された基準以外にも多くの基準があります。

初回作成:川村 千恵

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