オンコロの大内です。
まだしばらくコロナの影響が続きそうですね。
学校が休校になったことで、牛乳が余っているというニュースを耳にしました。
私は酪農と漁業が盛んな北海道根室市で生まれ育ったので、牛は身近な存在であり、酪農家の方々が心配です。
応援する意味を込めていつもより多めに乳製品を食べようと思います。
さて、今回のコラムは私がいつも悩んでいることをテーマに書いてみます。
がんの患者さんに「治験」を知ってもらうためにはどうしたらよいか、いつも考え悩んでいます。
治験には、これまでにない新しい治療法を試せるというメリットがあります。
そのため、治験の参加を希望されるがん患者さんが多くいらっしゃいます。
しかし、治験の参加を希望する患者さんから「もっと早く治験を知っていればよかった」、「治療を始める前に治験のことを調べておくべきだった」といった声を聴くことがあります。
それは「診断されたばかりでがんの治療を開始していない人」を対象としている治験が数多くあるからです。
このような治験では最初の治療を開始すると参加ができない可能性が高いので、事前に治験の情報を知っておく必要があります。
オンコロでは後悔の無い治療選択をしていただくためにも情報提供を行っておりますが、がんと診断されたばかりの人に治験情報を届けることは難しく、治験という選択肢があることを知らないまま治療を開始される方が多いです。
もちろん、標準療法を否定しているわけではありません。
例えば、進行期のマントル細胞リンパ腫ですと、初回治療の選択肢のひとつとして「治験」がガイドラインに記されています。
(詳細はこちら https://oncolo.jp/cancer/mantle_cell_lymphoma_mcl)
治療法の確立していないがんや、患者数の少ない希少がんこそ、治験を行う必要があります。
一人でも多くの人に「治験」について知ってらもらえるよう、オンコロは啓発を続けます。
大内 明香