日本では、毎年100万人もの方が「がん」という病気に罹患し、30万人以上が「がん」で亡くなるという時代です。皆さんもご存知のように、日本における死亡要因第一位の疾患です。
しかし、ひとくちに「がん」と言っても、「胃がん」「乳がん」「大腸がん」といった罹患者が多い疾患から、「骨肉腫(骨のがん)」「白血病」「悪性黒色腫」など罹患者の少ない疾患まで、その種類は分類方法にもよりますが、100を超えるとも言われています。
また、多くの「がん」が高齢の方に多いとの印象がありますが、あまり知られていませんが、毎年、小児(0歳~15歳)においては約2,500人、若年者(15歳~29歳)においても5,000人程度ががんと診断されています。
このように、「がん」という病気に共通する問題の他に、種類が異なること、幅広い年代に発症すること、更に、男女の違い、居住地区の違い、生活環境の違いなど、「がん」という病気を取り巻く環境は様々で、この病気に如何に向き合うかを知り、実際に立ち向かうことは大変難しいことです。
更に、この「病気」に影響を受ける人には患者さん本人だけでなく、家族、友人、知人にも及びます。このような背景から、「がん」という病気、また、「がん」という病気による社会的な問題やテーマは、過去に「がん」を体験、経験した患者、家族、知人、これらに心動かされた方々、様々な媒体や方法によって伝えられています。
実際に、これまで多くの映画、音楽など、一見「がん」という病気とは遠い位置づけにあると思われるエンターテイメントにおいても、取り上げられています。このコラムのタイトル「オンタメ」とは、オンコロジー・エンターテイメントを略した造語です。
このコラムでは、「がん」という病気や、「がん」という病気に如何に向き合うかなど、映画、音楽などのエンターテイメントを通じた作品、人、取り組みを紹介していきたいと思います。