本ページは西日本がん研究機構(WJOG)からの委託による研究広告です。
また、研究を実施する実施医療機関の倫理審査委員会の審査・承認を受けたものを掲載いたします。
目次
はじめに
研究背景と目的
本研究では、患者さんからいただいた初回の抗がん剤治療前の腫瘍組織を用いてMSI-Highの有無を検査し、胃がんにおけるMSI-Highの頻度や、MSI-Highの患者さんおよび腫瘍の特徴を明らかにすることを目的としています。これにより、抗がん剤治療を受ける予定の胃がん患者さんに、より良い治療法や検査を提供することができるようになるのではないかと考えています。
MSI(マイクロサテライト不安定性)とは
私たちの細胞の中にある遺伝情報(DNA)は、傷や変化が生じても、細胞の働きによってもとどおりに修復されます。がん細胞のなかには、この修復機能を失っているものがあり、その場合、がん細胞中の遺伝情報にたくさんの変化が生じることが知られています。遺伝情報の中でも特に変化を起こしやすい場所がマイクロサテライトといわれる領域であり、実際にマイクロサテライト領域に変化が検出されることをマイクロサテライト不安定性(microsatellite instability: MSI)といいます。
MSI-Highとはマイクロサテライト不安定性が高頻度に認められることを指します。
観察研究とは
患者さんに血液・尿などのサンプルや診療記録(カルテや検査結果など)のデータをご提供いただいたり、アンケートや定期的調査へのご協力をいただくことによって、病気の予防・診断・治療に関する情報を集め、これを詳しく調べて、医療の改善につながる新たな医学知識を発見するための研究です。
→お問い合わせはコチラ
研究実施医療機関の所在地(9月21日更新)
研究実施医療機関所在地は以下の通りです。
・北海道札幌市
・埼玉県北足立郡
・千葉県千葉市
・東京都中央区
・東京都新宿区
・神奈川県川崎市
・新潟県新潟市
・長野県佐久市
・岐阜県岐阜市
・静岡県駿東郡
・愛知県名古屋市
・大阪府高槻市
・大阪府枚方市
・大阪府八尾市
・大阪府大阪狭山市
・大阪府岸和田市
・兵庫県尼崎市
・広島県広島市
・佐賀県佐賀市
・熊本県熊本市
・大分県由布市
※上記の医療機関は、がんセンターや大学病院等です。
※実際の研究実施医療機関名は参加の可能性がある患者さんにお伝えします。
※倫理審査委員会の承認状況と実際の募集状況により記載は変更されます。
→お問い合わせはコチラ
本研究への参加対象の方
本研究は、切除不能の進行または再発胃がんおよび食道胃接合部がんに対して、初回治療としての抗がん剤を行う予定の患者さんを対象としています。
本研究に参加していただくためには、以下にお示しする参加条件を満たしていることが必要です。それらの条件を満たしているかを細かく確認するために、事前の診察・検査を行います。担当医が適格性を確認したのち、本研究への登録を行います。
主な参加条件
① 年齢が20歳以上の方
② 病理検査で胃または食道胃接合部の腺がんと診断されている方
③ 転移性または局所進行がんであり切除不能と診断されている方
④ 切除不能の転移性または局所進行胃がんに対する抗がん剤治療歴がない方
⑤ 根治切除術の前または後で行った抗がん剤治療は許容されるが、治療終了後24週以上経過している方
⑥ 特に制限なく日常生活を行うことができる方
詳しくは、オンコロまでお電話またはメールにてお問い合わせください。
→お問い合わせはコチラ
本研究の流れ
本研究は以下の流れで実施されます。
組織検体がある方
以下の①~④は研究実施医療機関で行われます。
①研究実施医療機関へ行き説明を受ける
この研究にご同意いただける場合
②患者さん情報の登録
③腫瘍組織検体をMSI検査に提出
④検査結果をお伝え
※検査に十分な量の検体が残っていない場合は、診療の範囲内で新たに検体を採取することがあります。
組織検体がない方
①研究実施医療機関へ行き説明を受ける
この研究にご同意いただける場合
②患者さん情報の登録
③研究実施医療機関もしくは元々お掛かりの医療機関で診療の範囲内で腫瘍組織を採取
④研究実施医療機関で腫瘍組織検体をMSI検査に提出
⑤検査結果をお伝え
検査結果をお伝え後、患者さんは元々お掛かりの医療機関へ戻ることも、研究実施医療機関へ転院することも可能です。これは患者さんの自由意思によって決定されます。
本研究に関する費用
本研究は製薬会社から援助を受けて実施しているため、検査費はかかりませんが、診察費や通院にかかる費用は患者さんの負担となります。
本研究に参加することによる利益
今回の検査によってMSI-Highと診断された場合、リンチ症候群という遺伝性疾患の可能性が高まります。海外の研究では、固形がんの約2.2%がMSI-Highであり、その中の16.3%の方がリンチ症候群であったとの報告があります。このようにMSI-Highであっても、多くの方はリンチ症候群ではありません。またリンチ症候群であっても予防や検診によるがんの早期発見に努めることが可能です。
MSI-Highと診断された場合、リンチ症候群の可能性を再評価し、必要に応じてご本人やご家族にリンチ症候群に関する情報提供や、がんの遺伝に詳しい専門家による相談の機会を提供することが可能ですので、担当医と相談してください。
加えて近年の研究で、MSI-Highが免疫チェックポイント阻害薬の有効性を示す指標となることがわかってきました。そのため、現在のガイドライン上では推奨されていませんが、切除不能の胃がんでMSI-Highの患者さんが初回治療から免疫チェックポイント阻害薬を使えるなど、治療の選択肢が増える可能性が期待されています。
一方、MSI-Highでなかった場合、リンチ症候群の可能性はほぼ否定的ですが、リンチ症候群であるケースもまれにあります。また、他の遺伝性腫瘍の可能性については調べられていないため、遺伝性腫瘍がある可能性は完全に否定されるわけではありません。
お申し込み・お問い合わせ
下記の連絡先またはアンケートからお申し込みください。
オンコロフリーダイヤル:0120-974-268(平日10:00-18:30)
お電話口にて「胃がんに対するMSIを評価する研究について」とお伝えください。
お申し込みフォームの題名を「胃がんに対するMSIを評価する研究について」としてご送信ください。
アンケートに最後までご回答いただきましたら、お申し込み完了です。
ご連絡先を必ずご記入ください。
個人情報の取り扱いについて
あなたの個人情報は保護され、あなたの許可するもしくは法律で必要とされる場合を除き、提供された情報は「オンコロ」の当該研究の担当スタッフ、患者さんの担当医、研究実施施設のスタッフのみが共有します。それ以外の人には、あなたの情報が開示されることはございません。
「オンコロ」の個人情報の取り扱いについて