6月21日、小野薬品工業株式会社は、ヒト型抗ヒトPD-1モノクローナル抗体であるオプジーボ点滴静注(一般名:ニボルマブ、以下オプジーボ)について、既に承認されている「切除不能な進行・再発の非小細胞肺がん」に対する効能または効果において、オプジーボ+ベバシズマブ+化学療法の新たな併用療法が可能となり、添付文書を改訂したと発表した。
今回の添付文書の改訂は、第3相TASUKI-52試験(ONO-4538-52)の結果に基づくもの。TASUKI-52試験は、化学療法未治療の根治照射不能なIIIB/IV期または再発の非扁平上皮非小細胞肺がんを対象に、オプジーボ+ベバシズマブ+化学療法併用群をプラセボ+ベバシズマブ+化学療法併用群と比較評価した多施設共同二重盲検無作為化プラセボ対照第3相試験。同試験の中間解析において、オプジーボ併用群はプラセボ併用群に対して、主要評価項目である無増悪全生存期間(PFS)を延長した。
肺がんとは
肺がんは、気管、気管支および肺胞の細胞が悪性化した腫瘍であり、組織型によって小細胞肺がんと非小細胞肺がん(NSCLC)の2つに大別される。NSCLCは、肺がんの中で最も一般的な組織型であり、肺がんの約8割がNSCLCであり、日本での新規罹患者数は年間約13.8万人、死亡者数は8.2万人との報告がある。また、転移性肺がんと診断された患者の5年生存率は約5%とされている。
オプジーボとは
オプジーボはPD-1(programmed death-1)免疫チェックポイント阻害薬のひとつ。PD-1とPD-1リガンドの経路を阻害することで身体の免疫系を利用して抗腫瘍免疫応答を再活性化する。
ベバシズマブとは
ベバシズマブは抗悪性腫瘍剤/抗VEGF(Vascular Endothelial Growth Factor:血管内皮増殖因子)ヒト化モノクローナル抗体。製品名はアバスチン。
参照元:
小野薬品工業株式会社 プレスリリース
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