本ページは株式会社インテリムとオンコロで共同で作成しています。
目次
概要
一般名 | イリノテカン |
商品名 | トポテシン/カンプト |
治験薬コード | |
一般名英語表記 | irinotecan |
商品名英語表記 | TOPOTECINCAMPTO |
種類 | トポイソメラーゼ阻害薬 |
種類 | |
投与経路 | 注射 |
適応がん種 | 小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能又は再発)、結腸・直腸癌(手術不能又は再発)、乳癌(手術不能又は再発)、 有棘細胞癌、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌 |
特徴
イリノテカンはトポイソメラーゼ阻害薬に分類される抗がん剤の一種です。がん細胞が分裂する際に、最初に細胞核内にある遺伝子の本体であるDNAが合成され複製されます。DNAが複製されるためには、まずDNAの二本鎖をほどく必要があります。DNA二本鎖をほどく働きを持つ酵素をトポイソメラーゼといいます。
イリノテカンはトポイソメラーゼⅠの働きを阻害することによりDNA複製を阻害し、がん細胞を死滅させます。2017年2月現在、小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能又は再発)、結腸・直腸癌(手術不能又は再発)、乳癌(手術不能又は再発)、有棘細胞癌、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌に適応があります。
効能・効果
小細胞肺癌、非小細胞肺癌、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能又は再発)、結腸・直腸癌(手術不能又は再発)、乳癌(手術不能又は再発)、有棘細胞癌、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)、小児悪性固形腫瘍、治癒切除不能な膵癌
用法及び用量
1.小細胞肺癌、非小細胞肺癌、乳癌(手術不能又は再発)及び有棘細胞癌はA法を、子宮頸癌、卵巣癌、胃癌(手術不能又は再発)及び結腸・直腸癌(手術不能又は再発)はA法又はB法を使用する。また、悪性リンパ腫(非ホジキンリンパ腫)はC法を、小児悪性固形腫瘍はD法を、治癒切除不能な膵癌はE法を使用する。
A法:イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、100mg/gを1週間間隔で3~4回点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
B法:イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、 150mg/gを2週間間隔で2~3回点滴静注し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
C法:イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、 40mg /gを3日間連日点滴静注する。これを1週毎に2~3回繰り返し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。なお、A~C法の投与量は、年齢、症状により適宜増減する。
D法:イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、1日1回、20mg/gを5日間連日点滴静注する。これを1週毎に2回繰り返し、少なくとも1週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。
E法:イリノテカン塩酸塩水和物として、通常、成人に1日1回、180mg/gを点滴静注し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとして、投与を繰り返す。なお、D法及びE法の投与量は、患者の状態により適宜減量する。
重大な副作用
骨髄機能抑制、重度な下痢、腸炎、腸管穿孔、消化管出血、腸閉塞、間質性肺炎、ショック、アナフィラキシー、肝機能障害、黄疸、急性腎不全、血栓塞栓症、脳梗塞、心筋梗塞、狭心症発作、心室性期外収縮
参考リンク
https://www.pmda.go.jp/PmdaSearch/iyakuDetail/GeneralList/4240404A1